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龍鎮神社の秘密を解いた!【奈良】超穴場パワースポット,秘境の聖地,創建秘話と大蛇伝説,神様は?

龍鎮神社の美しい龍鎮の滝。コバルトブルーの滝つぼが眩しい。

龍鎮神社(りゅうちんじんじゃ、奈良県宇陀市)は、美しい渓谷のなかにひっそりとたたずむ「超穴場」のパワースポットです。

コバルトブルーの滝つぼも、樹々の香りも、癒しをもたらす神聖な空気も、すべて「超一級のパワースポット」と呼ぶにふさわしい秘境の聖地です。

そんな超絶の美しさに魅せられ、ちまたでは、龍鎮神社をめぐるさまざまな憶測(おくそく)が飛び交ってきました。

ただ、漏れ聞こえてくる情報は噂の域を出ず、創建の時期や目的はもちろん、お祭りされている神様のお名前すらはっきりしませんでした

「川の氾濫(はんらん)を鎮めるのが目的か」。

「龍王(りゅうおう)をお祭りしているのでは」。

今回、ようやくその答えにたどり着きました。

神秘のベールに包まれていた龍鎮神社について、神様のお名前や創建の時期、大蛇の伝説やいにしえの儀式なども含めて、詳しく解説してまいります。

 

※2019年夏の大雨による落石の影響で、龍鎮神社にはアクセスできない状況が続いていましたが、2019年11月上旬までに復旧を終えました。

すでに参拝可能な状態に戻っていますが、龍鎮神社は大雨の影響を受けやすい地点に鎮座しているため、参拝時には注意が必要です。

Contents

龍鎮神社 その秘密は「海神社」に

龍鎮神社のほこらを拝殿からみた写真。美しい自然と相まって神聖さが際立つ。

龍鎮神社は、同じ宇陀市にある海神社(かいじんじゃ)がつくった神社で、いわば「海神社系列のお社」(境外摂社)です。

そのため、龍鎮神社を守っているのは「海神社」ということになります。

龍鎮神社にお祭りされる神様は、諸説ささやかれましたが、水をつかさどる雨乞いの龍神「高龗神」(たかおかみのかみ)で間違いありません

実はいまでも、毎年4月の第四週目の日曜日に、海神社の氏子さんらが集まって現地で例祭が執り行われています。

このあたりの情報については、察しがついていた方もいるようですが、さらに今回、海神社の宮司さんの協力を得て、古い文献を紐解くと、龍鎮神社にまつわる秘められた事実が浮かび上がってきました

龍鎮神社 龍の鎮まる特別な聖地

龍鎮の滝のたきつぼ。澄んだ霊水をたたえている。

いまから500年ほど前のことです。

海神社で雨乞いの祈願をする際に、より強力な霊験を発現させるべく「龍神の鎮まる特別な場所探し」が行われました。

ちょうど、同じ宇陀市内にある室生龍穴神社が「龍穴」という特別な場所で雨乞いの儀式を行うのと同じイメージです。

室生龍穴神社の詳細はこちら

 

龍神を降ろす適地はすぐに見つかりました。

それが、龍鎮神社の鎮座する深谷渓谷だったわけです

 

つまり龍鎮神社の基本的な情報を整理すると、以下のようになります。

  • 創建は安土桃山時代
  • 御祭神は高龗神
  • 雨乞いのためのお社

もちろん、深谷渓谷を神聖視する向きは、安土桃山時代よりもはるか昔からありました。

つまり深谷渓谷は、いにしえからの聖地であり、龍鎮神社の鎮座する場所は、自然崇拝の時代から続くパワースポットだったわけです。

そうした意味で、「適地を見つけた」というより「最初からあたりが付いていた」といった方が正しいかもしれません。

 

ただ、当時はこの渓谷を目指すのに2つの山を越えねばなりませんでした。

いまでこそ、室生ダムとセットで道が整備された関係で、深谷渓谷へのアクセスはスムーズになっていますが、当時はとても険しい道のりだったようです。

逆に言えば、人の侵入を拒む秘境の聖域だからこそ、龍神が鎮まるにふさわしい場所だったともいえます。

そしてこの神域は、いまも地元の方々の信仰とともに手厚く守られ、神聖なたたずまいも色あせずに保たれています。



龍鎮神社 恐ろしい言い伝え

龍鎮神社に参詣すると、秘境ならではの景観にテンションも上がりがちになりますが、あまりはしゃぎ過ぎぬようどうかご注意ください。

というのも、この神域には恐ろしい言い伝えがあるからです。

それは、この神域で出会った大蛇の目をみると、病気になるというものです

「当時の人たちは蛇を見た途端に逃げ出した」という記録も残っています。

 

蛇は龍のモデルであり、また、神様のお使いとされる存在で、とても縁起のいい生き物として知られます。

ただ、恐ろしい存在の代名詞であるのも事実。

伝説の大蛇なのか、単なる「爬虫綱有鱗目ヘビ亜目に分類される爬虫類」なのかは、どんなシチュエーションで遭遇するかによって決まるものとみられます

宮司さんの話によると、最近、龍鎮神社の滝つぼで泳いだり、ゴミを捨てたりする人がいるそうですが、そうした行為の後に出会った蛇はきっと「恐怖の大蛇」とみて間違いなさそうです。

龍鎮神社 失われた神事

海神社に残る古文書を紐解くと、龍鎮神社で行われていた「雨乞いの神事」の輪郭もみえてきました。

まず龍鎮神社の滝つぼで霊水をくみ、日没を待って松明を片手に「古大野岳」という謎の山の山頂へ。

続いて、その頂にある「善女龍王」(ぜんにょりゅうおう)を祭るほこらに霊水を捧げ、最後に海神社に戻って「さめ踊り」を奉納したそうです。

険しい道だけに古い文献には「女性は深谷川下流の鳥居からの参拝が許された」とも記されていました。

龍鎮神社 見どころ&アクセス

龍鎮神社へのアクセスは、少しわかりにくいかもしれません。

ただ、龍鎮神社はGooglemapに地点登録されたようですので、こちらを使えば便利です

 

一方、電車を使う場合は、近鉄大阪線「室生口大野駅」が最寄り駅となります

仮にここから歩いていくと、約3kmの道のりとなります。

車で行くにせよ、歩いて向かうにせよ「室生ダム沿いの道」を進むことになります。

 

龍鎮神社へのアクセスで、最初の目印を「室生ダム」とするならば、最後の目印になるのは朱色の「りゅうちんはし」。

この橋を渡る直前に道しるべが用意されていますので、あとはすぐに分かります。

龍鎮神社入口の目印となる龍鎮橋。朱が特徴。

 

ここから龍鎮神社には、歩いて数分といったところでしょうか。

参道はなだらかで、傾斜はほとんどありません。

龍鎮神社の参道。傾斜はない。

 

しばらくすると、龍鎮神社の標石と鳥居が見えてきます。

この階段を下れば、いよいよ龍鎮神社のほこらがお目見えします。

龍鎮神社の鳥居と標石。ここが入口。

龍鎮神社 ほこらと龍鎮の滝

龍鎮神社の拝殿。

龍鎮神社では、川を挟んで対岸の拝殿からほこらの龍神様を拝む形になります。

拝殿には鈴もついています(写真上)。

 

そしてこちらが、高龗神を祭る龍鎮神社のほこら。

古式のスタイルにのっとり、川の水で禊(みそぎ)をすれば、ほこらのそばで参拝しても許されるのではないでしょうか。

高龗神を祭るほこら。川を挟んで向こう岸に拝殿があるイメージ。

 

龍鎮の滝は、ほこらに向かって右手にあります。

龍鎮神社は、深谷渓谷一帯を神域としていますが、なかでも最も神聖なポイントが龍鎮の滝になります。

龍鎮の滝。コバルトブルーが美しいが、泳いではならない。

 

この水こそが、かつて雨乞いの神事に用いられた「霊水」です。

スピリチュアルな参拝者も多く、この日も何やら不思議な祝詞を奉納する人の姿がみられました。



龍鎮神社 駐車場について

龍鎮神社には駐車場がありません。

通行車両の邪魔にならぬよう、比較的広い路肩に止めるイメージになります。

駐車可能なポイントについても、Googlemapに掲載されていますので、ご確認ください。

龍鎮神社 基本情報

龍鎮神社の基本情報は以下の通りです。

 

  • 住所:奈良県宇陀市榛原荷阪
  • 拝観時間:境内自由
  • 最寄り駅:近鉄大阪線「室生口大野駅」
  • 駐車場:無

龍鎮神社 まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は、謎に包まれた龍鎮神社について、満を持してご紹介しました。

駐車や参拝のマナーにはどうかご注意ください。

まとめは以下の通りです。

  • 龍鎮神社は超穴場の絶景パワースポット
  • 御祭神は高龗神
  • 創建は安土桃山時代
  • 古くから神聖なパワースポットだった
  • この地に棲む大蛇と目が合うと病気になるという逸話がある
  • アクセスは「室生ダム」と「りゅうちんはし」を目印に

 

パワスポ編集局では龍鎮神社に関連する話題として、「関西の穴場パワースポット」や「奈良最強のスポット4選」、「龍にゆかりの神社」なども紹介しています。

興味のある方はぜひご覧ください。

関西の穴場パワースポットの記事はこちら

奈良最強の神社まとめはこちら

龍ゆかりの神社まとめはこちら

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

内容を充実させてまいりますので、引き続きご愛読の程、よろしくお願いいたします。

2 COMMENTS

miyuki

こんにちは 初めてこちらに来ました
つい最近 龍鎮神社に 参拝したばかりで共感する内容でした!こんなに詳しくお調べになって素晴らしいですね!写真も素敵です!

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ueasa1130

コメントありがとうございます。
身に余る評価を頂き、感激しております。
パワスポ編集局の記事は、すべて現地に足を運んで取材、撮影させて頂いております。
奈良には素晴らしいパワースポットがほかにもたくさんありますので、是非、記事を参考に訪ねてみてください。

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