中部のパワースポット

知らぬと怖い!?パワースポット豊川稲荷の歩き方【現地取材で徹底解説】霊狐塚の実像,ご利益,ランチ

投稿日:2019年6月5日 更新日:

狐の像が並ぶ豊川稲荷の霊狐塚

豊川稲荷(とよかわいなり、愛知県豊川市)は、大小2000体を超える白狐(びゃっこ)の像で知られる「お寺」で、その壮観な光景から観光地としても人気を集めるパワースポットです。

ご利益も実は「商売繁盛」にとどまらず、「縁結び」、「開運」、「災難消除」など多岐にわたります。

また、11万5千㎡の広さ誇る豊川稲荷のみどころは、狐の像が密集する「霊狐塚」(れいこづか)だけではありません。

頑丈な欅(けやき)で造られた巨大な本殿や金運アップの「大黒天像」、「千本幟」(せんぼんのぼり)など数え切れず、表参道商店街名物の「稲荷寿司」も聖地巡礼の旅に彩りを添えます。

このほか、地元で知られる独特の願掛けなどがあり、豊川稲荷は「ご当地グルメ」とセットでじっくり半日かけて参拝するのがおすすめです。

その一方で参拝に当たっては、事前に知っておくべきポイントがいくつかあります。

 

今回は、心願成就のパワースポットであり、また、日本三大稲荷のひとつに数えられる豊川稲荷に行ってきました。

ここでは、知らぬと恥をかく参拝のイロハや願掛けの方法、外せない見どころ等々、「豊川稲荷の歩き方」を解説いたします。

また「霊狐塚」がパワースポットである理由や「怖い噂」の真相、ランチでイチオシのお店、御朱印、駐車場、アクセス情報などのお役立ち情報も掲載していますので、あわせてご覧ください。

 

豊川稲荷 神社じゃない?正しい参拝方法は?

豊川稲荷の本殿で読経する僧侶ら

「豊川稲荷の歩き方」をご紹介する前に、まずは基本となる大切なポイントから。

豊川稲荷は、座禅の修行で知られる「曹洞宗」のお寺で、神社ではありません。

正式名称は「円福山 豊川閣 妙厳寺」(えんぷくざん・とよかわかく・みょうごんじ)といいます。

 

誤解を恐れず、分かりやイメージをお伝えすると、豊川稲荷はお寺のなかにある「神社の部分」に当たります

そのため本殿へと続く参道には、神社のトレードマークである「鳥居」の姿も。

ただし、鳥居の横木をよくみると「卍」の文字が刻まれていて、あくまでもお寺であることを示しています。

豊川稲荷の鳥居に記される卍の文字

 

さて、神社ではお賽銭箱の前でパンパンと2度拍手(かしわで)を打って参拝しますが、この作法、お寺では原則NGです

豊川稲荷では、まず本殿に向かって静かに手を合わせ、以下の真言(マントラ)を7回唱えるのが正解です

  • 「おん しら ばった にり うん そわか」(唵尸羅婆陀尼黎吽娑婆訶)

そのうえで「住所」と「氏名」、「願い事」を心のなかで伝えます。

ざっとここまでが正式な参拝の作法となりますが、本殿に向かう前に、必ず足を運んでおきたい場所があります

それは「霊狐塚」です。

 

豊川稲荷 パワースポットの霊狐塚へ

豊川稲荷の霊狐塚に奉納された白狐の像が立体的に並ぶ光景

霊狐塚は、境内の一番奥にあり、鋭い目をしたものから優しい笑みをたたえるものまで、さまざまな表情を浮かべる白狐像が立体的に並んでいます。

モノトーンの空間のなかで、赤いよだれかけと木々の緑がアクセントとなって、幻想的な空気を醸しています。

この不思議な光景に魅せられて、遠方から豊川稲荷に足を運ぶ人も少なくありません。

 

一般的に「大小1000体」がうたい文句になっている霊狐塚の白狐像ですが、地元案内人の説明によると、正確には800体程度だそう。

ただし、そのすべてが「願いを叶えた人が納めていったもの」という点は変わりありません

 

昔は別の場所に…

豊川稲荷最大の聖地となる内殿

豊川稲荷に持ち込まれた白狐の像は、古くは「別のところ」に集められていました。

それは、奥の院のさらに奥、お寺でもごく一部の僧侶だけが立ち入りを許された神聖な場所「内殿」(写真上)です

ただ内殿の敷地は、昭和の時代に入ったころ、奉納された白狐の像で埋め尽くされてしまいます。

 

そこで豊川稲荷は、新しい保管場所探しに乗り出しますが、このとき選ばれた代替地が「霊狐塚」でした。

その後も白狐像の奉納はとどまることを知らず、みるみる増えていくうちに、霊狐塚は「平成生まれのパワースポット」と化します。

つまり、「願いが叶った人の思いであふれかえる場所」というのが、霊狐塚の実像に他なりません

 

地元の案内人いわく「まずはこちらでパワーを頂いてから、本殿にお参りするのがおすすめ」だそうです

 

下世話な話、白狐像は小さいタイプでも一体8万円以上かかる代物。

人目につかない内殿の白狐像を含めると、その数は軽く2000体を超えます。

それは、豊川稲荷のご利益の大きさと信仰の厚さを物語ります

ただし、後段で詳しく理由を解説しますが、白狐像には絶対に触れないようご注意ください。

 

硬貨を見つけてお金持ちに!?噂は本当?

霊狐塚に並ぶ狐の像と富士山から切り出された神聖な溶岩

霊狐塚の一帯は、かつて雑木に覆われていて、遠くの山まで森でつながっていたといいます。

先の大戦のおりに軍需工場ができるなど、時代の流れとともにこの森は、地上から姿を消しました。

もともと霊弧塚は、そんな森に暮らす狐の霊をなぐさめるために設けられた「小さな霊地」だったといいます。

 

大小800体に及ぶ狐の表情に違いがあるのは「つくられた年代の差」で、きつい顔をしたお狐様が「昭和生まれ」、優しい眼差しを向けているのが「平成生まれ」、真新しいのが「令和生まれ」といった具合になります。

 

霊狐塚には、そうした多彩な白狐の像のほかにも、高さ2mほどの凸凹(でこぼこ)した黒い岩石があります。

この岩石は、霊峰・富士山から持ち込んだ神聖な溶岩で、「般若心経」と「宝玉」をくわえた1対の白狐像がにらみをきかせています。

霊狐塚の溶岩に陣取る一対の白狐像

 

威容をみせるこの溶岩、ちまたの噂では、凸凹のなかに硬貨を見つけて持ち帰ると「お金持ちになれる」というジンクスがささやかれています

これを実現させた人は「持ち帰った額以上のお金を返しに来なければならない」というルールまで存在します。

休日になると、そんな「ラッキーコイン」を求めて、岩を取り巻く人たちでいっぱいになります。

 

とても面白いゲン担ぎですが、神聖な岩石だけに、立札には「よじ登ってはならない」との注意書きも。

何より、「ラッキーコインをみつけてお金持ちになった」という話は、噂レベルでもあまり聞いたことがありません。

そこで、豊川稲荷に直接確認したところ「硬貨をみつければお金持ちになれる」という噂はいわゆるガセネタで、むしろ「災いを招きかねない危険な行為」にあたるようです。

 

誤って狐の像に触れると…

白狐像と千本幟

豊川稲荷の関係者が指摘する「災いを招きかねない危険な行為」とは何か。

それは、霊狐塚に奉納された白狐像に誤って触れてしまうことです。

豊川稲荷の関係者は、おかしな噂が独り歩きせぬよう、言葉を選びながら説明してくれました。

これを要約すると「あくまでもご自身のために、白狐像には触らぬようにしてください」ということになります。

 

といっても、もちろんお狐様自体が怖いわけではありません

 

豊川稲荷の関係者いわく「人の強い念がこもった像に触れると、災いをもらいかねないため」だといいます。

にわかには信じがたい話かもしれませんが、これは「実例がいくつもある実話」のようです。

いわば、お酒の飲めない人に「テキーラ」を飲ませるようなイメージでしょうか。

 

そうした基本を無視し、万一災いが降りかかるようなことになれば、せっかくの「パワースポットめぐり」も台無しです。

逆に言えば、豊川稲荷はそれだけ「力のある聖地」といえ、節度のある参拝を心がけさえすれば、「大きなプラスの力」が得られるかもしれません。

 

豊川稲荷 金運アップの大黒天像

部分的にコインで削られた大国堂の大黒天像

豊川稲荷で金運アップのご利益を頂けるのが「大国堂」の両サイドを固める大黒天像。

この石像を手で優しくさすれば「福徳を授かる」といわれます。

大黒天像に触れる願掛けは、全国的にみても「オーソドックスな部類」に入り、「宝くじが当たった」などのご利益話がいくつも漏れ伝わるところです。

 

ただ大国堂の大黒天像はよくみると、お腹や小槌、膝などのあたりがえぐられています。

これは「大黒天像の粉末を財布に入れておくと、お金が増える」という噂によるものです

これを信じて、実行に移した人は1人や2人ではありません。

全身をコインで削っていった結果が、下の写真です。

全身をくまなくコインで削られた先代の大黒天像

 

お堂の前に立ついまの大黒天像は、3代目だそう。

呪いの願掛けで枯れてしまった「千代保稲荷」(岐阜県)のご神木しかり。

全国の聖地をめぐっていると、時に「たたり」や「バチ」などの話も耳にしますが、本当に怖いのは人の欲望なのかもしれません。

 

豊川稲荷 総門が凄い!運気アップのご利益も

豊川稲荷の見事な総門

少し怖い話が続きましたが、ここからは「明るい話題」です。

まずは、豊川稲荷(豊川閣妙厳寺)の正面玄関、高さ4.5mの「総門」について。

素通りするにはあまりにも惜しい建造物といえ、頭上には煩悩(ぼんのう)を滅し最高の境地に達した十六羅漢の姿、柱の最下段の金具には、黄河上流で鯉が龍になる中国の故事「登龍門」にまつわるストーリーが彫刻で描かれています。

特筆すべきは「扉の部分」で、一本の巨大な欅(けやき)から切り出した「厚さ15cmの板」を組み合わせてつくられています。

 

さて、ここからが本題になりますが、この扉には左右で異なる特徴があり、向かって右側は「こぶ状の膨らみ」、左側には「へこみ」があります。

地元で知られる願掛けというのは、行きと帰りに扉を触って「運気アップのご利益」を頂くもので、具体的には以下の手順になります。

  • 門に入るときに扉のへこみをなでて「マイナスの運気」を吸わせる
  • 門からでるときに扉のこぶに触れて「膨らむ運気」をもらう

ちなみに、こぶがある方は、欅の表面近くから切り出された板で、へこみがある方は芯に近いところにあったものです。

 

豊川稲荷 本殿 しめなわ念珠で開運

豊川稲荷の本殿に配置されている願掛け用のしめなわ念珠

豊川稲荷の立派な本殿は、明治期に建設プロジェクトが立ち上がり、完成までに25年の歳月を要したとてつもない建物です。

高さ約30m、幅約20m、奥行き約40m。

欅(けやき)という堅い木を使った本殿は、宮大工さんを泣かせながら、「明治」「大正」「昭和」と時代を3つまたいでようやく完成に至ります。

また、寄付金を集める歳月を含めると、計画からプラス数十年の年月がかかった計算になるのだとか。

「妻入二重屋根三方向拝」という難しい名前の構造だそうです。

 

この地域の情熱が詰まったありがたい本殿では、「開運しめなわ念珠」と呼ばれる願掛けに挑戦できます。

やり方はとても簡単。

念珠の白い紙の部分に願い事を書き、一心に祈りを捧げます。

縁結び、心願成就、出産安全、学業成就、出世、営業繁盛、災難消除…。

願いごとは何でもOK。

 

志納金は200円、備え付けの集金箱に入れるシステムです。

そのまま持ち帰ることもできますが、「奥の院」にある専用の台(三宝膳)に納めて帰ることもできます。

 

お祭りされるのは外国の神様!?

豊川荼枳尼天の肖像

話が前後しますが、豊川稲荷のお祭りされる神様は、「狐」ではありません。

お狐様は、神様のお使い「眷属」(けんぞく)といわれる存在です。

また、一般的な稲荷神社に祭られる「宇迦之御魂神」(うかのみたまのかみ)とも異なります(同一視する見方もあります)。

豊川稲荷の御祭神は、荼枳尼天(だきにてん)という「外国からきた女神様」で「仏教の守護神」に当たる存在です。

白狐にまたがり、はるばる海を越えてやってきたと伝わります。

豊川稲荷同様、「お寺のお稲荷さん」である岡山の最上稲荷にも、同じ神様が祭られています。

 

豊川稲荷 参道にも風水の秘密が

豊川稲荷の参道の石畳と鳥居

本殿へのアクセスするのに、2つの鳥居をくぐることになりますが、よくみると、参道は「7枚の石畳」からなります。

これは、左右の3枚が人の通路、中央の1枚は「神様の通る道」をあらわしています。

 

また、参道が途中で屈折していますが、こちらは「風水の知見」によるものです

参道と本殿を直線に結ぶと「エネルギーの流れが強くなりすぎる」という考え方があり、これを防ぐべく、あえてずらしているわけです。

長い道にぶつかる家の軒先に、「鏡」が置いてあるのをみかけることがあるかもしれませんが、大阪在住の気功師いわく、これも「強すぎるエネルギーを跳ね返すためのおまじない」だそうです。

また、ルートを少し歪めることで、帰るときに「神様にお尻を向けない配慮」にもつながります。

 

豊川稲荷 千本幟で心願成就を

豊川稲荷の千本幟

豊川稲荷で「霊狐塚」に次ぐ名物といえるのが、「千本幟」(せんぼんのぼり)。

本殿から霊狐塚、裏門に至るまで、統一感のある幟がずらりと並び、風を受けてはためいています。

千本幟の名前の由来は、その数の多さにありますが、実は千本どころではありません

 

通常時で4000本、お正月シーズンには7000本に達するそうです

奉納は誰でもでき、2000円の志納金を納めて、住所、氏名、願い事などを書き込むだけです。

幟の設置期間は4カ月間になりますが、正月に限り2か月間に早まります。

 

豊川稲荷 安くで泊まれる!精進料理も

豊川稲荷は、宿泊も可能です。

朝夕の精進料理とともに、翌朝のご祈祷の参拝も許されます。

志納金は「精進料理」「ご祈祷」「紙のお札」が付いて1人8000円。

お札のグレードで値段も上がるイメージで、木製のお札付きは9000円、箱タイプのお札付きは1万円となります。

ホテルのようなサービスは期待できないかもしれませんが、遠方から豊川稲荷に参拝する場合、宿泊先として有力な選択肢となるに違いありません。

ちなみに、座禅体験は団体客のみの対応となるそうです。

 

豊川稲荷 御朱印

豊川稲荷の御朱印

豊川稲荷の御朱印です。

力強い筆致で神名が記されています。

志納金は300円。

平日とあって、すぐに書いて頂けました。

 

豊川稲荷 ランチのおすすめは?

門前そば山彦の稲荷門前きしめん

豊川稲荷参道商店街で、ランチのおすすめは「門前そば山彦」さんのセットメニュー、「稲荷門前きしめん」(1050円)です。

この地の名物と「名古屋のソウルフード」が一度に味わえます。

とくに門前そば山彦さんは、「しにせ」をうたうお店だけに、稲荷寿司の味は素朴にして格別。

形は関東風の俵型、酢飯のなかには、ひじき、にんじん、しいたけ、たけ子のほかに、「くるみ」も入っています。

 

ただ、管理人が本当に感激したのは、実は「きしめん」です。

お店の方いわく、国産の小麦を使った「手打のちきしめん」で、この地域のものは「細さ」に特徴があるのだとか。

ただ、一般的なきしめんに比べると随分太く、もちもちとした歯ごたえが楽しめます。

いずれにしても、手打ちきしめんというレアなうどんは、「未知の味」となる方も多いのではないでしょうか。

 

お店の場所は、豊川稲荷のもより、参道商店街の入り口付近。

門前そば山彦の外観

一目でわかる派手な看板が目印です。

 

豊川稲荷 基本情報

  • 住所:愛知県豊川市豊川町1
  • 電話:0533(85)2030
  • 拝観料:無料
  • 開門時間:AM5:00~PM7:30

 

豊川稲荷 アクセス&駐車場

豊川稲荷には専用駐車場があります。

営業時間はAM8:00~PM5:00で、出庫は24時間。

駐車料金は500円(普通車)。

祈祷を受けた人は無料になります。

 

電車での行き方

  • JR「豊川駅」下車、約5分
  • 名鉄「豊川稲荷駅」下車、約5分

 

車での行き方

  • 東名高速「豊川IC」下車、約10分

 

MAP

 

豊川稲荷 まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は、愛知が誇る一級パワースポット「豊川稲荷」をご紹介しました。

まとめは以下の通りです。

  • 豊川稲荷は神社ではなく曹洞宗のお寺
  • 拍手(かしわで)を打つと恥をかく
  • 白狐像が並ぶ「霊狐塚」は本殿より先にお参りすべし
  • 霊狐塚で硬貨を持ち帰るとお金持ちになれるというのはデマ
  • 霊狐塚の白狐像に触れてはならない
  • 大黒天像を削ってはならない
  • 総門には地元民に知られる願掛けがある
  • しめなわ念珠という願掛けもある
  • 千本幟も見事
  • 参道には風水の知見が生かされている
  • 豊川稲荷は宿泊も可能
  • おすすめランチは門前そば山彦のきしめんセット

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

今後とも内容を充実させてまいりますので、ご愛読の程、よろしくお願いいたします。







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元全国紙記者。2017年に独立。ライフワークの聖地巡礼を兼ねて、ブログを始める。神社本庁総長や大僧正、大学教授など有識者への取材経験も豊富。編集者としてのキャリアは20年以上となる。

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