平等院(京都府宇治市)は、超一級の美しさを保つ観光地にして、世界中の人を魅了するパワースポットです。
平安時代の公卿「藤原道長」(ふじわらのみちなが)ゆかりの寺院で、平等院はまさにこの世に描く極楽浄土の世界。
とくに鳳凰堂の美しさには、人種や国境を越えて称賛の声が贈られます。
10円玉や一万円札裏側のモデル(鳳凰)にもなり、平等院が現世に及ぼす影響力はいまだ衰えをみせません。
そのため平等院は、藤原道長の栄華も念頭に「出世運や金運アップのご利益にあやかれる」とのジンクスがあります。
今回は平等院に行ってまいりましたので、鳳凰堂をはじめとする見どころや、アクセスの方法、駐車場情報などについても詳しく紹介します。
Contents
平等院 誕生秘話
平等院の創建は、いまから1000年近く前にさかのぼります。
当時、末法思想(まっぽうしそう)という考えが広まっていました。
「仏の教えが力を失い、世の中が荒廃していく」という一種の噂です。
ちょうどこの時期、天変地異や厄災などが続いていたこともあり、世界の終わりが近づいているとみる人も増えました。
そして多くの人が「来世でこそ救われたい」と考えるようになりました。
そんなまだ見ぬ来世の理想郷を現世に出現させるべく、創建されたのが「平等院」です。
時の権力者がとてつもない財と情熱を注ぎ、極楽浄土の世界を描いた寺院。
そして、名付けられた「平等」という名――。
浄土に焦がれる藤原氏の思いが詰まった平等院には、国境や人種を超えて、人の心を揺さぶる力があります。
鳳凰堂がパワースポットとして評価されるゆえんも、このあたりにあるのかもしれません。
また、当編集局アドバイザーの気功師に言わせると「偉人の気がいまも残る場所」という考え方もあります。
平等院 みどころパワースポット
平等院は比較的広い寺院で、とにかく見ごたえがあります。
世界遺産に認定され、観光客でごった返してはいるものの、近隣の宇治上神社、宇治神社と合わせて、観光と割り切って訪ねても損はありません。
ここでは、その見どころの一端を紹介します。
平等院鳳凰堂
平等院といえば、まず思い描くのが「鳳凰堂」(ほうおうどう)ではないでしょうか。
10円玉の表面に刻まれる、あの美しい建物です。
平等院鳳凰堂は、広い池の中に建てられているため、水面に優雅に全景が映し出されます。
鳳凰堂は、極楽浄土をイメージした平等院の本堂に当たる場所。
見ているだけでも、心が洗われそうです。
ライトアップの時期になると、鳳凰堂は幻想的な姿を浮かび上がらせます。
屋根の両極に鳳凰が舞うこの建物、もともとは「阿弥陀堂」(あみだどう)と呼ばれていました。
鳳凰堂との呼び名がついたのは、江戸時代のころからです。
そして鳳凰堂は、藤原摂政時代の栄華をいまに伝える唯一の遺構でもあります。
まさに国宝です。
阿弥陀如来坐像
全国にある寺院の半数以上がご本尊として祭る阿弥陀如来(あみだにょらい)。
それだけ格の高い仏様で、無限の広がりの中で慈悲を注ぎ続ける存在とされます。
平等院鳳凰堂の阿弥陀如来緒坐像は、対岸からも拝観することができます。
鳳凰堂の阿弥陀如来坐像は、真東に向かって鎮座しており、拝観者は逆に西に向かって参拝する構図となります。
つまり、極楽浄土の方角です。
ほかにも、お堂の中には、極楽上の光景や楽器を演奏する天神の姿が描かれていて、拝観者を魅了してやみません。
梵鐘 切手のモデルに
天下の三名鐘と呼ばれる釣鐘のひとつが、鳳凰堂にある梵鐘(ぼんしょう)。
「音の三井寺、銘の神護寺、姿形の平等院」といわれ、とても美しい彫刻で知られます。
切手のモデルに登場する梵鐘もこの鐘です。
制作者の名前はわかっていません。
実はこちらにつるされている梵鐘はレプリカで、現物は平等院ミュージアム「鳳翔館」(ほうしょうかん)に展示されています。
また鳳翔館には屋根の両極に配された「本物の鳳凰像」もあります。
こちらは、実は一万円札の裏面に記された鳳凰のモデルでもあるそうです。
10円硬貨から切手、一万円札に至るまで、深いつながりのがある鳳凰堂だけに、「金運アップのご利益」にも期待できるかもしれません。
平等院 御朱印
平等院の御朱印は2種類。
鳳凰堂から平等院ミュージアム「鳳翔館」に続く道の途中に、白い木造の集印所があります。
看板が出ているのですぐにわかります。
お値段は300円。
全体的に観光客でごった返す平等院ですが、比較的スムーズに頂けるようです。
平等院の歴史(開基)
平等院は、もともと別荘地だった場所に建立された藤原道長(ふじわらのみちなが)ゆかりの寺院。
開基は頼道(よりみち)、開山は平安中期の貴族「小野道風」(おののとうふう)の孫にあたる大僧正・明尊(みょうそん)。
御本尊は先ほど紹介した阿弥陀如来。
平等院は鞍馬寺同様、どこの宗派にも属さない単立寺院に当たります。
世界遺産にも登録されており、連日、大勢の観光客でにぎわっています。
1000年近く前の遺構ですが、その美しさは健在。
近年、大掛かりな改修工事が行われ、往時の鮮やかな色彩を取り戻しています。
平等院 基本情報
平等院の基本情報は以下の通りです。
- 住所:京都府宇治市宇治蓮華116
- 電話:0774(21)2861
- 拝観料:大人600円 中学生400円 小学生300円※鳳凰堂は別途、300円の志納が必要
- 駐車場:なし(近隣にコインパーキング有、混雑の可能性大)
平等院 駐車場&交通アクセス
平等院は、世界遺産に認定される観光スポットでもありますので、平日でも混雑することが多いです。
とくに、桜や藤が見ごろを迎える季節は要注意。
実際、管理人が訪ねた際も、駐車場はどこもかしこも満車でした。
夏場は比較的落ち着くそうですが、外国人観光客の動向次第で、読めない部分があります。
駐車場情報
【宇治駐車場】
宇治駐車場は、平等院南門まで10mの距離にある最寄りの駐車場です。
お土産屋さんが経営する比較的大きな駐車場で、他の場所に比べて料金面も割と良心的です。
ただ、普通車の収容台数は観光バスの駐車状況によって変わります。
土日は外国人観光客が多く、満車のケースが多いそうです。
- 住所:京都府宇治市宇治塔川122
- 駐車場:普通車75台~200台、バス15台~45台
※観光バスの駐車状況見合いで変動 - 駐車料金:普通車700円、バス2700円、バイク300円、大型車1000円
- 電話:0770(23)1500
電車での行き方
- JR奈良線「宇治駅」下車、徒歩約10分
- 京阪宇治線「宇治駅」下車、徒歩約10分
車での行き方
- 大阪・名古屋方面~
⇒京滋バイパス宇治東IC下車、約10分
- 奈良方面~
⇒京奈和自動車道「城陽IC」下車、約30分
MAP
平等院 まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は平等院をご紹介しました。
まとめは以下の通りです。
- 平等院は極上の美を備えたパワースポット
- 平等院は極楽浄土を表現した場所
- 平等院は世界遺産
- 出世と金運アップのジンクスがある
- 鳳凰堂の美しさは国境を超えた評価が集まる
- 時の権力者が「平等」を冠した寺
- 観光客でごった返しているのが残念
- 平等院はどこの宗派にも属さない単立寺院
- 平等院は10円玉だけでなく、1万円や切手のモデルにも
最後までお読みいただきありがとうございました。
近隣には、平等院と同じく世界遺産に認定される「宇治上神社」と「宇治神社」があります。
見どころが多いパワースポットとして記事にしておりますので、是非参考に読んでみてください。
今後とも内容を充実させてまいりますので、ご愛読のほど、よろしくお願いいたします。