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大阪天満宮は奥が深過ぎる!厄払いに凄い霊験!?有名神社に陰陽道の跡!?良縁パワースポットも

大阪天満宮の本殿。

大阪天満宮(大阪市北区、おおさかてんまんぐう)は、全国津々浦々にある「天神社」を代表する一社です。

日本三大祭のひとつ「天神祭」で知られるほか、学問の神様「菅原道真公」(すがわらのみちざねこう)を祭る合格祈願のメッカとしても有名です。

本殿の両脇にある「登龍門」(とうりゅうもん)は、受験シーズンになると難関校突破を目指す受験生らの「通り抜け参拝」でにぎわい、奉納される絵馬も合格祈願一色に。

そうした世間の認知の裏で、意外な盲点になっているのが「厄除け・厄払い」のご利益です

大阪天満宮は、大阪を印象付けるパワフルな街中にありつつも、なかなか「ディープなパワースポット」といえ、古くは「陰陽道(おんみょうどう)の神様」をあがめていた歴史を持ちます

受験合格が際立つ神社にあって、このあたりは「灯台下暗し」といったところでしょうか。

このほか、大阪天満宮には「願い玉」と呼ばれる極端に難しい願掛けもあり、参拝者を飽きさせない工夫が施されています。

ただ御朱印の初穂料(お値段)は500円と相場より少し高めです。

 

今回は、有名神社ながらも、ある意味で穴場的なパワースポットといえる大阪天満宮を参拝しました。

一般的な話題とともに、おすすめのポイントや歴史、御朱印、駐車場、アクセス情報などをまとめて詳しくご紹介します。

Contents

大阪天満宮 神様とご利益は?

菅原道真公のイラスト。

大阪天満宮の本殿にお祭りされているのは、平安時代に活躍した文人の政治家「菅原道真公」です。

「天神様」(てんじんさま)とも呼ばれています。

わらべ歌「とおりゃんせ」の歌詞にも出てくる、あの神様です。

ご利益については、とくに学問・芸能・受験合格が有名です

天神様はほかにも、長い歴史のなかで「正直の神」「国家鎮護の神」「和歌の神」として信仰を集めた時代もありました。

 

天神様・菅原道真公にまつわる詳しい話は別の記事にまとめていますので、興味のある方はぜひ参考にしてください。

天神様にまつわる詳しい情報をまとめた記事はこちら

大阪天満宮 登龍門

大阪天満宮の登龍門。

大阪天満宮は、大阪府民なら誰もが知る「合格祈願」の本場です。

本殿の両脇には「登龍門」と呼ばれる唐門があり、毎年受験シーズンが近づくと、「難関突破の門」に見立ててこれを通り抜ける「願掛け祈願」が催されます。

現地の立て看板によると、登龍門は黄河上流の滝を上り切った鯉だけが龍になれるという中国の故事にちなんだもので、屋根の部分には、天空を目指して跳ね上がる勇ましい鯉の姿が描かれています。

 

ただ、登龍門が開門される期間は限られていて、1月から3月にかけての特定日となります。

例年、8回ほど開かれています。

大阪天満宮 激ムズの願掛け「願い玉」

大阪天満宮の願い玉の現物。

固い梅の種を割ると「ナッツ」のような実が出てきますが、これは「天神様」と呼ばれ、好んで食べる人もいるのだとか。

実はこの名称、菅原道真公とのゆかりからくるものです。

菅原道真公と梅との関係はそれだけ広く知られていて、大阪天満宮でも、境内のここそこで梅のデザインを見かけます

もちろん大阪天満宮は梅の名所でもあり、毎年2月中旬から3月上旬にかけてが見ごろになっています。

 

大阪天満宮には、そんなゆかりの梅をモチーフにした面白い願掛けがあります

池に浮かぶ梅形の的を狙って、「願い玉」(木製のチップ)を乗せるものです。

関係者の説明によると、願い玉は単なる木製のチップというわけではなく、巫女さんの手で焼き印が押され、神主さんによる祈祷が施されています。

 

的は池の上に浮かんでいて、「5色の花びら」に分かれています。

  • 赤:良縁・恋愛
  • 黄:商売繁盛
  • 白:健康・病気平癒
  • 青:芸能・芸術・武術
  • 緑:学徳・合格

やり方としては、自分の願いを念じながらチップを投げ入れるイメージとなりますが、金色の中心部分は大当たり。

「満願成就」になるそうです。

 

お値段は500円 チャンスは3回

大阪天満宮の願い玉の的。

願い玉による願掛けは、本殿裏手の鳥居を出た先、星合池(ほしあいいけ)で挑戦できます。

初穂料は500円で、チャンスは3回。

余った願い玉は持ち帰ることができますが、びっくりするほど難しい願掛けでした。

ともすると、乗せた人には「特大のご利益」があるかもしれません。

また、池には柵があるため、小さな子供が挑戦するは難しいものと思われます。

大阪天満宮 星合池は縁結びの名所!?

大阪天満宮の星合橋。

願い玉のポイントとなる星合池。

実はとても由緒のある池で、恋愛成就のパワースポットとして知られます。

大阪天満宮の説明によると、池にかかる「星合橋」の上ではその昔、お見合いが行われていました。

通称「愛嬌橋」(あいきょうばし)と呼ばれ、橋の上で出会った男女が結ばれるという「良縁祈願の名所」になっていたといわれます

池の中には亀が放されています。

この日は白鷺の姿もあり、縁起の良さを印象付けました。

 

ちなみに、星合池のほとりには「星合茶屋」があり、「すべらんうどん」が提供されています。

うどんに切れ目を入れて滑りにくくしたもので、受験生にとってはうれしいゲン担ぎに。

「すべらん」というのは大阪弁で、「すべらない」を意味します。

 

陰陽道の名残りも

星合池で羽を休める白鷺。

もうひとつ、星合池で注目すべきはその「名称」です。

この地には、かつて「星合池」のほかにも、「七夕池」、「明星池」という池があり、あわせて「天満三池」と呼ばれていました。

天神様が祭られる以前からあったこの池に、星の名前が付けられているのは、神秘の詰まった「陰陽道の痕跡」とみて間違いなさそうです。

天満三池も、いまは星合池を残すのみとなっていますが、「この池の水面に霊光が映った」という1000年以上前の不思議な逸話も伝わっています。

いずれにしても、天体の動きから「宿命の大筋」を読み解き、神様との距離がもっと身近だった時代の産物が、1000年の時を超え、いまも呼吸を続けているわけです。



大阪天満宮 ランキングは?

大阪天満宮の前身である大将軍社。いまは摂社になっている。

天神様をお祭りする神社は、全国に約1万2000社あるといわれ、「天満宮」「天神社」「菅原神社」「北野神社」などの名前がその目印になります。

頂点に君臨する総本社は、京都の「北野天満宮」と福岡の「太宰府天満宮」の2社。

大阪天満宮も、格式としては3~4番目あたりにランキングされ、「日本三大天神」のひとつに数えられることもあります

 

全国津々浦々にある天神社ですが、かつては「天神様とは別の神様をお祭りしていた」というところも少なくありません。

もともとお祭りしていたのは「雷の神様」だったり、「地元の守り神」だったり、あるいは「仏様」を祭るお寺だったり…。

大阪天満宮もまた、前身は「大将軍」という陰陽道の神様をお祭りする神社「大将軍社」でした

大将軍というのは、「方位をつかさどる神様」で、「厄除け・厄払い」の信仰を集める存在です。

さて、ここからが本題となりますが、その謎を明かす前にまずは霊符社の秘密から。

大阪天満宮 霊符社の秘密

霊符社の本殿。

境内の北東、一番奥まったところに、「霊符社」がひっそりとたたずんでいます。

お祭りされているのは、「天御中主神」(あめのみなかぬしのかみ)という宇宙を創造した神様の一柱。

 

ただ、なぜ「霊符社」という名前が付けられているのか。

実は天御中主神は、陰陽道でいうところの「太上神仙鎮宅霊符神」(たじょうしんせんちんたくれいふしん)を指します。

太上神仙鎮宅霊符神は、全国でも扱う神社が限られる超絶の霊符「太上秘法鎮宅霊符」(たじょうひほうちんたくれいふ)に宿る神様です

仏教では「北辰妙見大菩薩」(ほくしんみょうけんだいぼさつ)と呼ばれていて、その霊験の凄まじさから、宗教の枠を超えて信仰を集める存在になったといえます

入手するのが極めて難しい霊符ですが、大阪天満宮では「お札の形で提供している」とのことでした。

ちなみに、72の厄災から人を守護する元祖「太上秘法鎮宅霊符」は、星田妙見宮(大阪府交野市)などで頂くことができます。

星田妙見宮の詳しい記事はこちら

 

一方、太上神仙鎮宅霊符神をお祭りしている寺社では、節分や七夕などの際に「星祭」が開かれます。

大阪天満宮でも、節分当日に延命長寿の鎮魂祈祷を奉仕するそうですが、神職の方いわく、地元では「厄除け・厄払い」へのご利益に根強い信仰が寄せられているそうです

ここで「厄除け・厄払い」のキーワードが飛び出してくるのも、きっと偶然ではありません。

大阪天満宮 厄除け・厄払いにも強い!?

厄払いのイメージ写真。

大阪天満宮は、なぜ厄除け・厄払いのご利益にも注目すべき神社といえるのか。

かつて主祭神としてあがめられていた大将軍は、都を厄災から守護する存在でした。

もう少し掘り下げると、大阪天満宮はその昔、「大将軍社」と呼ばれる神社で、1400年ほど前に栄えた「難波長柄豊崎宮」(なにわのながらのとよさきのみや)を守る役割を担っていたとみられます。

このかつての都からみて、大阪天満宮は「西北の位置」にあるのがポイントです。

西北は、怨霊や魑魅魍魎などが出入りする「天門」と呼ばれ、鬼門と同じ「凶方位」です。

ただ、きちんとこれをお祭りし、鎮めることで「家運が栄え、子孫が繁栄する」ともいわれます。

 

そんな王城を守る神様の持つ力は、「厄除け・厄払い・方除け」と相場が決まっています。

大将軍が「ヤマタノオロチ」を退治した厄除けの神様「素戔嗚尊」(すさのおのみこと)と同一視されるのもそのためです。

 

実際、菅原道真公も京都から太宰府に向かう道中、旅の安全を求め、この地に祭られる大将軍に「方除け祈願」をしています

 

大将軍社をめぐっては、道真公が亡くなった後、一夜にして七本の松が境内の前に生え、毎晩、そのこずえを光らせたという神秘的な伝承も残っています。

七本松の奇跡を聞きつけた当時の村上天皇は、ゆかりの菅原道真公をお祭りするよう指示しました。

こうして、大将軍社は天神信仰の聖地「大阪天満宮」として生まれ変わったわけです。



都を守る聖地として

東西南北を守る聖獣のイラスト。

都を守護する神様と「厄除け・厄払い」との関連について、わかりやすい例が「平安京の構図」にあります。

実際、平安京の四方を固める神社を調べると、「厄除け・厄払いに霊験のある神様」の存在が浮かび上がってきます。

とくに風水都市と呼ばれる平安京は、多重の結界で徹底的に守護されています

 

具体的な神社名を挙げると、大将軍を祭る4つの神社に加え、「上賀茂神社」、「八坂神社」、「城南宮」、「松尾大社」の4社となります

これに、鬼門を守護する「比叡山延暦寺」と裏鬼門を守る「石清水八幡宮」が加わります。

京の都が世界でもまれにみる千年都市を実現し、先の大戦で戦火を免れた裏の理由も、案外そこにあるのかもしれません。

いずれの神社も有名なパワースポットばかりといえますが、そこにも「偶然」はないわけです。

 

さらに、神気を宿す「御神水」が湧いているのも、各社の共通点です。

もちろん、大阪天満宮にも不思議な逸話を持つ御神水が存在します。

 

御神水が復活!厄除けに力

大阪天満宮の御神水舎。

都を守護する厄除け神社をめぐっては、得てして不思議な逸話を残す「御神水」があります。

大阪天満宮にもまた「霊水」があり、「御神水舎」という専門のお社まで存在します。

昔の大阪の水は、決して良水とはいえませんでしたが、大阪天満宮の井戸水だけは「大阪4カ所の清水」といわれるほどの名水が湧き出ていたといわれます。

そんな不思議な水が「天満天神の水」として近年復活しています。

 

もちろん飲用も可能です。

ペットボトルに詰めた御神水が授与所で200円で提供されているほか、地元の商店街でも販売されているそうです。

また毎月1、10、25日に限っては、午前9時から午後5時までの間、御神水舎が開扉され、御神水を無料で頂くことができます。

ただし、ペットボトルなどにくんで持ち帰ることはできませんので、ご注意ください

大阪天満宮 牛の像

大阪天満宮の牛の像。

天神社に必ずあるのが牛の像。

これは、「牛は天神様のお使い」という天神信仰に根差すものです。

もちろん大阪天満宮の境内にも、どっしりとした牛が横たわっていました。

 

ご利益を求めて触っていく人をたくさん見かけますが、なでるだけでは片手落ち。

牛の像に触れる前に、まず自分の体のなかで「良くなりたい」と思うところをなでるのが伝統的な作法です。

そのうえで、牛の同じ部位に触れればバッチリです

たとえば、「頭が良くなりたい」と思う場合、自分の頭をなでた上で、牛の頭をさするわけです

ちょっとした豆知識として、覚えておくと天神社参拝の楽しみが膨らみます。

大阪天満宮 御朱印

大阪天満宮の御朱印。

大阪天満宮の御朱印です。

中央に社紋の梅があしらわれています。

初穂料は500円。

授与所で頂けます

休日でしたが、待ち時間は5分程度でした。

大阪天満宮 天神祭

天神祭のもよう。

大阪の夏の風物詩といえば、平安時代から1000年以上続く天神祭。

京都・八坂神社の「祇園祭」、東京・神田明神の「神田祭」に並ぶ日本三大祭のひとつに数えられ、最終日には天神祭奉納花火が大阪の夜空を焦がします。

人の多さに少しうんざりさせられるかもしれませんが、約100隻の船が船団を組み、かがり火をともす光景は幻想的で美しく、一度は生で見ておくのも悪くはありません。

 

その起源は、951年に始まった鉾流神事(ほこながししんじ)にあるとされます。

天満宮のそばを流れる大川に神様の槍「神鉾」を流し、流れ着いたところにその年の御旅所(おたびしょ)を設けるものです。

神事では、御旅所に天神様を迎え、みそぎ祓いの祭りを行い、無病息災を祈ります。

大阪天満宮 駐車場&アクセス

大阪天満宮には無料駐車場があります。

地上2階建ての立派な駐車場です。

ただ、カーナビでの住所設定には注意が必要で、「大阪市北区天神橋1-18-19」と設定する必要があります。

収容台数は約20台、躊躇せずに戎門(えびすもん)をくぐって境内に入るイメージです。

案内スタッフは、とても親切な方ばかりでした。

 

電車での行き方

  • 地下鉄谷町線・堺筋線「南森町駅」下車、約4分
  • JR東西線「大阪天満宮駅」下車、約3分

 

車での行き方

  • 阪神高速「南森町出口」下車、約5分

 

MAP

大阪天満宮 基本情報

大阪天満宮の基本情報は以下の通りです。

ただし、駐車場を目指す際は、住所設定が「天神橋1-18-19」となりますので、ご注意ください。

  • 住所:大阪市北区天神橋2-1-8
  • 電話:06(6353)0025
  • 拝観時間:AM9:00~PM5:00

大阪天満宮 まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は、大阪屈指の有名神社「大阪天満宮」をご紹介しました。

パワスポ編集局では、、日本三大天神に数えられる北野天満宮の記事なども掲載しています。

京都・北野天満宮の記事はこちら

 

また、大阪の最強パワースポットや関西の穴場パワースポットの記事もおすすめです。

大阪最強のパワースポットまとめはこちら

関西の穴場パワースポットはこちら

 

大阪天満宮のまとめは以下の通りです。

  • 大阪天満宮は受験合格祈願のメッカ
  • 陰陽道の痕跡を残すディープなパワースポット
  • ユニークで極端に難しい願掛けがある
  • 良縁祈願の名所がある
  • 厄除け・厄払いにも強い神社
  • 御神水が復活していて飲用も可能

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

今後とも内容を充実させてまいりますので、引き続きご愛読いただきますよう、よろしくお願いいたします。

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