三島神社(みつしまじんじゃ、大阪府門真市)は、「薫蓋樟」(くんがいしょう)と呼ばれる巨大な楠(クスノキ)がそびえたつパワースポットです。
この木は関西のローカル番組で取り上げられて以降、一躍有名になりました。
サイズ感としては、幹回りが13mを超え、幹を囲うのに大人8人がかりでもまだ足りないほど。
楠としては大阪でナンバーワン、全国でも有数の大きさを誇ります。
ただ、巨大なオブジェのような威圧感はなく、雄大で静かなたたずまいです。
これほど幹の太い巨木はそうお目にかかれるものではありません。
地元では、御神木に触れた手で体をさすると「延命長寿のご利益が頂ける」という信仰があるほか、お祭りされている神様にちなんだ「縁結びのジンクス」にも注目が集まっています。
ただし、知らないとご利益どころか罰(バチ)すら当たりかねない「参拝のルール」があります。
今回は、三島神社を参拝してきましたので、お祭りされている神様やご神木の評判、御朱印、参拝時の注意点などをまとめてご紹介します。
とくに「大きな木に癒される」という方は、一見の価値ありです。
Contents
三島神社 ご神木の楠 口コミでの評判は?
三島神社の本殿前にどっしりと根を下ろすご神木の楠。
天に向かって巨大な枝を伸ばすその姿に、参拝者は一様に感激を口にします。
- 迫力満点
- 圧倒された
- パワーがもらえる
薫蓋樟と呼ばれるこの巨木、高さは30mほどですが、四方に枝葉を伸ばしている分、ひときわ大きく見えます。
その姿をすべて視界に収めるには、いったん神社の外に出ねばならないほど。
表面には凹凸があり、ぐるっと一周、注連縄がわたされています。
境内の案内板によると、中は空洞になっています。
神社にお断りを入れ、直接手で触れてみると、とても柔らかい肌触り。
やさしい温かみを感じました。
樹齢は1000年を超え、一部樹皮が苔むしていてます。
三島神社の創建の年代ははっきりしませんが(その逸話に登場する白河天皇の時代から察するに)、このご神木は神社ができる以前からあったとみて間違いありません。
名前の由来は和歌に
ちなみに薫蓋樟という名前は、江戸時代後期の公卿・千種有文(ちぐさありふみ)という人が詠んだ和歌「村雨の雨やどりせし唐土の 松におとらぬ樟ぞ͡此のくす」が由来になっていて、根元にはその碑と案内文が据えられています。
また薫蓋樟は、国の天然記念物に指定されているほか、「大阪みどりの百選」第1位に選ばれた実績があり、地元にとどまらず大阪府民からも愛されている巨木のひとつです。
三島神社 神様とご利益は
三島神社にお祭りされている神様は、「素戔嗚尊」(すさのおのみこと)、大己貴命(おおなむちのみこと)、天照大神(あまてらすおおかみ)の3柱。
とくに厄除けや縁結びのご利益などが有名です。
このうち素戔嗚尊は、京都の八坂神社に祭られる厄除けの神様として知られ、厄災の象徴である「ヤマタノオロチ」を退治した神様。
また大己貴命は、大国主神(おおくにぬしのかみ)や大物主大神(おおものぬしのおおかみ)など多数の別名があり、滋賀を代表するパワースポット「日吉大社」や日本三大縁結びとして知られる「出雲大社」など全国の神社でお祭りされています。
天照大神は、神社(神道)のなかの「最高神」です。
クリーンなパワースポット
三島神社は、住宅密集地のど真ん中にあり、ご神木がひときわ目立ちます。
三島神社はとても小さい神社ながら、境内に漂うけがれのない空気も心地よく、パワースポットと呼ぶにふさわしい清涼感が漂っています。
そんな清浄な風に触れてふと思い、絵馬を拝見したところ、託された願いは誠実な内容ばかり。
全体的にクリーンな印象を受けました。
家族やカップルでのお出かけにもおすすめできます。
三島神社 参拝時の注意点
三島神社の鎮座するこの地域(三ツ島)は大昔、「湖のなかにある島」でした。
かつては厄除け神社にみられる「地下水」も流れていましたが、埋め立て・宅地造成などの影響で枯渇し、一時ご神木が枯れかかった経緯があります。
氏子さんらが対策に乗り出したことで、ご神木はすぐに樹勢を取り戻しましたが、薫蓋樟は地域にとっていまも誇るべき大切なシンボルです。
そのため、薫蓋樟に触れる際には「手をかざす」というのが基本です。
ただ、これだけの名木を目の前にすると、どうしても触りたくなるのが心情というもの。
そのため、木を傷つけないよう、優しく、そっと触れる配慮が必要です。
また神職の方いわく、「根っ子の部分は樹木の生命線となるため、なるべく踏まないようにしてほしい」とのことでした。
もう一点、幹の樹皮に硬貨をねじこんでいく人が見受けられますが、これは誤った作法です。
ご利益が得られるどころか、木を傷める結果につながるため、罰(ばち)が当たりかねません。
そのまま放置しておくと、「ああ、そういう信仰のスタイルなんだ」と勘違いしてこれに習う参拝者も出てきます。
見つけた人は回収し、お賽銭箱に入れてあげるのが「吉」です。
上記の注意点は、実は「マナー」というだけにとどまりません。
大正時代、電柱工事のときに枝の一部を切った職人が原因不明の腹痛を起こしたという恐ろしいエピソードも残っています。
大樹にまつわるこの手の話は全国的にも聞こえてくるところですので、ルールを守って損はありません。
三島神社 歴史
三島神社の創建ははっきりしていませんが、約1000年近く前にさかのぼるとみられます。
以下、三島神社の由緒書きの一部を抜粋しました。
当社は古来山王権現と称したが、明治三年四月今の社名に改めた。
近江国の山王総本宮日吉大社より御分霊を勧請し、当社の氏神として奉祀したことは、江戸時代の安政三年の神社改築時の棟札によって明白であるが、創建の時期は不詳である。
しかし、当社と隣接の大阪市鶴見区に鎮座する鶴見神社には、史料として残されており、それには「当社は御白河院の御宇・近江国辻村の農民17人が多数の労働者を随えこの地に下向開村の時、日吉大社より分霊を勧請したのに始まる」と記されている。
簡単にかいつまんで説明すると、大昔、滋賀からやってきた農民がこの地に村を開くときに、かつて「山王権現」と呼ばれた日吉大社の神様をお迎えしたといったイメージです。
※古い記録にありがちな不快用語は一部修正しています。
三島神社 御朱印
三島神社の御朱印です。
社務所は普段カーテンがかけられ、無人のような雰囲気が漂っていますが、インターホンを押すと対応して頂けます。
初穂料は300円。
平日ということもあり、待ち時間はありませんでした。
三島神社 基本情報
以下、三島神社の基本情報です。
- 住所:大阪府門真市三ツ島1-15-20
- 電話:072(883)0788
- 参拝時間:境内自由(社務所は午後5時まで)
三島神社 駐車場&アクセス
三島神社には、専用の駐車場があります。
収容台数はざっと10台程度といったところです。
住宅地の中にありますが、アクセスも悪くありません。
公共交通機関での行き方
- 地下鉄鶴見緑地線「門真南駅」下車、徒歩約10分
車での行き方
- 近畿自動車道もしくは(第二京阪)「門真IC」下車、約6分
MAP
三島神社 まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、巨木のパワースポット「三島神社」をご紹介しました。
なお、パワスポ編集局では大阪最強パワースポット11選や関西穴場パワースポットの記事も掲載しています。
興味のある方はぜひ読んでみてください。
三島神社のまとめは以下の通りです。
- 三島神社には日本有数の楠(クスノキ)のご神木がある
- 幹回り13mを超える巨木で一見の価値あり
- 三島神社も小ぶりながら空気がクリーンな神域
- 口コミでも一様に高評価
- 大樹には延命長寿のご利益と縁結びのジンクスがささやかれる
- 樹木を傷つけないためのマナーを守らねばならない
- 枝を切った職人にバチが当たったエピソードもある
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
内容を充実させてまいりますので、引き続きご愛読の程、よろしくお願いいたします。