枚岡神社(ひらおかじんじゃ、東大阪市)は、太古の時代に見出された典型的なS級パワースポットです。
背後に霊山「神津岳」、境内には浄化を促す「夏見川」が流れる、神気に満ちた神社です。
世界遺産「春日大社」(奈良県)にお祭りされる神様も、実は枚岡神社から招かれた歴史を持ちます。
そのため枚岡神社は「元春日」とも呼ばれています。
今回は、格式が高い神社でありながらも、自然崇拝の風合いと気さくさを残すパワースポット「枚岡神社」を訪ねました。
パワースポットたる理由のほかに、見どころやご利益、御朱印、お守り、駐車場情報などについても詳しくご紹介します。
Contents
枚岡神社<大阪/東大阪>歴史とご利益は?
枚岡神社は、大阪府と奈良県の県境、緑豊かな生駒山の西麓にあります。
その歴史は古く、初代神武天皇が大和橿原の地で即位する3年前に創建したと伝わります。
2018年現在から数え、2681年前のことになります。
国土平定を祈願し、天児屋根命(あめのこやねのみこと)とその奥さんに当たる比売御神(ひめみかみ)の2柱をお祭りしたのが始まりです。
当時は霊山「神津嶽」の山頂にあったのですが、いまの場所に社殿が移されたのも、1400年前の話となります。
その後、経津主命(ふつぬしのみこと)、武甕槌命(たけみかづちのみこと)がお祭りされ、現在の4柱体制となりました。
ご利益は、家内安全、開運招福、安産、厄除け、商売繁盛、病気平癒、交通安全など。
また「神気に満ちた古代からの聖域では、内なる気がよみがえる」との指摘もあります。
実際、そんな深い事実を示唆する一文が境内入口付近の案内板にありますので、どうか探してみてください。
このほか、枚岡神社が立地する場所も特別な地点といえ、出雲大社と伊勢神宮を結ぶレイライン上にあるほか、活断層「生駒断層」も通過しています。
詳しい方はよくご存じでしょうが、これは一級パワースポットの典型といえ、まさにいにしえから続く聖域たる証です。
枚岡神社<大阪/東大阪>境内の案内図
こちらが枚岡神社の境内を「鳥の目」でみたイメージです。
枚岡神社<大阪/東大阪>見どころ
枚岡神社は、いにしえからの聖域だけに、見どころもたくさん。
手水舎では、神様のお使いである「鹿」が見張り番をしています。
本殿脇の神池「照沢池」(てるさわいけ)には縁起の良い鯉が泳いでいて、授与所でエサを頂くこともできます。
また、境内の南には約500本の梅が林立する名所「枚岡梅林」があり、訪れた人たちの目を楽しませています。
格式の高い聖地ながらも、どことなく親しみやすさのある枚岡神社。
ここでは、そんな見どころの一部をピックアップしました。
霊泉・白水井と出雲井
枚岡神社の白水井は、数多くの逸話を残す霊水が湧きます。
枚岡神社の神職の方によると、もともとは白い水が湧き出ていて、「眼病に効く」「お乳が出やすくなった」などのご利益で知られる霊水でした。
ただ、いまは取水を禁止されていて、水の色も白くありません。
果たしてこの逸話、本当でしょうか。
そこで、1801年に編纂された地域の文献「河内名所」を調べてみると、確かに書いてありました。
江戸時代の浮世草子「井原西鶴」の作品にも登場する「姥ケ池」の南に、白々とした水をたたえる「白水池」があると記されています。
姥ケ池の南といえば、ちょうど「白水井」のある場所です。
また文献では、農民から天下人に上り詰めた豊臣秀吉との関りについても触れられています。
三男の秀頼が社殿を修繕したのはよく知られる話ですが、枚岡神社は秀吉の時代からつながりがあったようです。
また摂社「若宮社」の左奥にも、霊水が湧く井戸があります。
かつて一度も枯れたことのない「出雲井」(いずもい)という井戸で、町名の由来にもなっています。
神域を分かつ橋
枚岡神社の境内には、拝殿へと続く階段の手前に、邪気を遮る「夏見川」が流れていて、そこに小さな橋がかかっています。
小川をまたぐこの橋が、神域の入口です。
さらに、ここから右手に折れると本格的な「禊場」(みそぎば)も用意されています。
石清水八幡宮、上賀茂神社、城南宮…。
霊水のある神社は、けがれをはらう「浄化のパワースポット」であることが多いといえます。
枚岡神社も「浄化の力」を宿すパワースポットといえそうです。
狛犬ならぬ狛鹿(なで鹿)
枚岡神社には、狛犬に代わって鹿が鳥居の両脇を固めています。
手水舎などにも鹿が据えられているのは、武甕槌命が「神鹿」に乗って旅立った古事にちなむものだそうです。
雄と雌、分かれて座っていますが、特にホッコリするのが雌鹿の像。
というのも、この雌鹿、大切そうにお腹に小鹿を抱えているからです。
健康、家族の平安、子供のしあわせ、旅行の安全を念じながらなでると、ご利益があるとされます。
注連縄掛神事(お笑い神事)
毎年12月23日に、注連縄(写真上)を掛け替え、宮司や神職、参拝者ら大勢で笑う「注連縄掛神事」(しめかけしんじ)が行われます。
通称「お笑い神事」。
天の岩戸開きの神話にちなんだもので、東大阪市の無形民俗文化財に指定されています。
注連縄にドイツの焼き菓子「プレッツェル」を連想し、爆笑すること3度。
生活に笑いが根差す「大阪」らしい神事といえそうです。
枚岡神社<大阪/東大阪>遥拝所
榊の木を通して、霊山「神津嶽」にアクセスするための遥拝所です。
「伊勢神宮」と「橿原神宮」の遥拝所でもありますが、社殿を設けていない点からも、自然崇拝の色彩が強いものと思われます。
ひょっとすると、4柱の神様をお祭りするずっと以前に信仰を集めていた「古代の神」につながる場所なのかもしれません。
この場所に立ってみて、ぜひ清々しい神気を感じてみてください。
枚岡神社<大阪/東大阪>御朱印
枚岡神社の御朱印です。
春日大社と同じ社紋「下がり藤」が捺印されています。
初穂料は300円。
拝殿に向かって右手の授与所ですぐにいただけます。
枚岡神社<大阪/東大阪>御守り
枚岡神社のお守りでユニークなのは太鼓台御守り。
枚岡神社の秋祭りに登場するものです。
このお守りは大小2つあり、小さいほうは初穂料500円、大きい方は1000円になります。
家内安全と交通安全のご利益があるとされます。
枚岡神社<大阪/東大阪>駐車場&アクセス
枚岡神社には、無料駐車場があります。
収容台数は40台。
休日でも比較的スムーズに駐車できました。
ただ、駐車時間はPM4:00までとなっているので、ご注意ください
電車での行き方
- 近鉄奈良線「枚岡駅」下車すぐ
車での行き方
- 阪神高速道路13号東大阪線「水走出口」下車、約10分
MAP
枚岡神社<大阪/東大阪>基本情報
住所:大阪府東大阪市出雲井町7-16
電話:072(981)4177
参拝時間:境内自由(授与所はAM9:00~PM4:00)
枚岡神社<大阪/東大阪>まとめ
いかがでしたでしょうか
今回は、東大阪のパワースポット「枚岡神社」をご紹介しました。
まとめは以下の通りです。
- 枚岡神社は古代から続くパワースポット
- 元春日と呼ばれる由緒正しい神社
- 立地条件が典型的な聖地に合致する
- 白水井と呼ばれる霊水が湧く井戸がある
- 浄化の力が宿るパワースポット
- なで鹿の像をなでると子供のしあわせなどにご利益がある
- 山の神とつながる遥拝所もある
- 注連縄を掛け替えて笑う神事がある
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今後とも内容を充実させてまいりますので、ご愛読いただきますよう、よろしくお願いします。
車で10分ほどのところに、がん封じのパワースポットとして知られる「石切神社」がありますので、あわせて参拝するのをおすすめします。
記事にもしておりますので、ぜひご一読ください。