出雲大神宮(京都府亀岡市)は、「元出雲」と呼ばれる紀元前からのパワースポットで、京都丹波エリアで一番格式の高い神社です。
神職の話によると、出雲大神宮の創建は「本家の出雲大社よりも古い」といいます。
ご利益は「縁結び」「長寿」「金運」。
「日本三大縁結び」といわれる本家と同じく、出雲大神宮も「縁結び」へのご利益に注目が集まっており、「赤い糸の願掛けで願いがかなった」とお礼参りにくる人も少なくありません。
また出雲大神宮の背後には、御影山(みかげやま)と呼ばれる「神の山」があり、霊水の流れる滝や神々の宿る巨石が「強力なパワースポット」を形づくっています。
今回は、そんな古(いにしえ)からのパワースポット、出雲大神宮を訪ねました。
古くから伝わる参拝順序や縁結びの願掛け方法、神体山から注ぐ霊水の魅力に加え、アクセス・駐車場などについて詳しく解説いたします。
Contents
出雲大神宮 参拝順序
古くからの崇敬者は、出雲大神宮を参詣するにあたり、決まったルートをたどります。
歴代神職らを祭る「祖霊社」(黒太夫社内)を振り出しに、各社をめぐり、「笑殿社」(わらいどのしゃ)をゴールに据えるという順番です。
これには明確な理由があります。
最初に神社功労者に対する敬意を払い、最後に「仕上げのお祓い」をするためです。
上段の地図に記されていますが、祖霊社は境内の外にあるため注意が必要です。
本殿に向かって左手の鳥居を抜けて2、3分ほど歩けば見えてきます(=写真下)。
現地取材を通じ、より詳しい情報を下段「参拝ルートの秘密」にまとめていますので、興味のある方はぜひお読みください。
出雲大神宮 参拝の作法
神前での参拝の作法は「2礼2拍手1礼」。
ペコリ、ペコリ、ぱんぱん、ペコリです。
昔は出雲大社と同じ「2礼4拍手1礼」でしたが、明治時代に改めたそうです。
また、祈りの言葉(神語)として「幸魂奇魂、守り給え、幸え給え」(さきみたま・くしみたま、まもりたまえ、さきはえたまえ)を3回唱えます。
この神語、大国主命(大己貴命)を祭る神社でたまに見かけますが、ルビが「昔の仮名遣い」になっているため、発音の仕方がはっきりしない場合も結構あります。
「まもりたまへ、さきはへたまへ」――。
「え」と読むのか、「へ」と発音するのか。
繰り返しになりますが、読み方は「さきみたま・くしみたま、まもりたまえ、さきはえたまえ」が正解になります。
ちなみに、幸魂と奇魂というのは、神様の「愛」「智」の側面をあらわすものです。
出雲大神宮 見どころ
出雲大神宮の魅力は、何といっても自然崇拝の痕跡を色濃く残している点です。
神社側の説明によると、その信仰は1万年以上も前から続いているといいます。
実際、参道に点在する小さな岩の一つひとつに神様が宿るとされ、自然崇拝さながらの「オリジナルのパワースポット探し」が楽しめます。
参拝にかかる時間は、境内をくまなく巡り、願掛けを行ったりしても1時間程度です。
一の鳥居付近の参道では出店などがあり、観光として楽しめる要素もあります。
先ごろ訪ねたときは、地元産のお米が売られていました。
縁結びの力を宿す磐座
「パワースポット」として神社側で紹介しているのが本殿裏手、神体山のふもとにある巨石(磐座=いわくら)です。
高さざっと3mほどの大きな岩で、パワースポットとして一番の人気ポイントです。
現地の案内板には記されていませんが、実は出雲大神宮の主祭神「大国主命」(大国主命)が宿る磐座で「ご縁を呼び込む力がある」とされます。
出雲大神宮の原点ともいえる存在で、その威容に息をのむ人も少なくありません。
この日も縁結びのご利益を求め、真剣な表情で祈りを捧げる人の姿がみられました。
ちなみに磐座が鎮座するのは、注連縄(しめなわ)によって境界線が引かれた「神域」です。
直接手で触れることはもちろん、そばに近づくこともできません。
5mほど手前から拝む形になります。
神体山「御影山」の登拝も可能
伊勢大神宮の境内の背後にそびえる神体山「御影山」は、登拝も可能です。
ただ、希望者は社務所でその旨を申し出る必要があります。
入山料はグループ単位で100円。
例えば4人の友人グループで登拝しても100円で済みます。
また、氏名や入山・下山時間の記入も代表者一人でOK。
2018年の台風による被害の影響で、御影山は一時入山が禁止されていましたが、すでに参道は復旧済みです(2022年5月末時点)。
参道は歩いて10分ほどの緩やかな坂道です。
革靴でも歩くことができましたが、やはり運動靴がベストです。
終点には、国常立尊(くにとこたちのみこと)が宿る「磐座群」があります。
パワースポットに興味のない方はともなく、とても神聖な場所になるため、参拝するのがおすすめです。
自然のなかに神を感じる力が人にもっとあった時代からの聖蹟に違いありません。
原初の祈りが満ちた神域は、確かに神聖な空気に包まれていました。
ちなみに国常立尊は、天と地が分かれたときに最初に現れた神様といわれ、「宇宙の根源をつかさどる一柱」に位置づけられます。
現地の案内板に記された伝承によると、「国常立尊は、丹波国の桑田の宮に天の御舎を立て、ここにお遷りになられた」のだとか。
出雲大神宮 真名井の水
かつて一度も枯れることなく、近隣の田畑を潤し続け、人々を万病から守ってきたといわれる「真名井の水」。
神体山から湧き出る水には、いまも不思議な力があると信じられており、真名井の水には病気平癒の信仰が寄せられています。
パワーストーンをお持ちの方は、この「御蔭の滝」で浄化するとよいそうです。
実際、真名井の水を結晶化してみると、「正六角形の水結晶」ができたといいます。
神社側の説明によると、これはきれいな水だけに示される特徴で、病を癒すフランスの神泉「聖ルルドの泉」の水結晶と酷似しているのだとか。
貴船神社の御神水も「聖ルルドの泉」との共通点が指摘されていましたが、この手の水は宗教の枠を超えたところで、何か不思議な力があるのかもしれません。
一方、手水舎のすぐそばには「水汲み場」も用意されています。
ミネラルバランスのとれた「中硬水」。
ただ、飲む際には一度煮沸する必要があるそうです。
出雲大神宮 縁結びの願掛け
出雲大神宮には、独特の願掛けの方法があります。
社務所の左斜め向かいにある「夫婦岩」に赤い糸を結び付けるものです。
社務所で御祭神「大国主命」のご利益を込めた縁結びのお守りを購入し、付属の赤い糸を夫婦岩に結び付けます。
この際、「五円玉」と一緒に巻き付けると効果が高まるというジンクスがあります。
もともと神社側の意図するものではありませんでしたが、多くの成功談が生まれるに連れ、五円玉を結び付けるようになったようです。
御守りは肌身離さずに持ち歩くのが「吉」です。
財布などに入れておくと落とさずに済みます。
また、毎月第4日曜日の午後2時から祈祷を交えた「えんむすびまつり」が執り行われており、結び目を描いた絵馬に色付けする願掛けがこの日限定で用意されます。
しあわせなでうさぎ
二の鳥居の手前にある「しあわせなでうさぎ」。
大国主命にまつわる古事にちなんだもののようです。
優しくなでるとしあわせが訪れるそうな。
出雲大神宮 御朱印
出雲大神宮の御朱印です。
社務所で頂けます。
初穂料は300円。
休日でも待ち時間はほとんどありませんでした。
出雲大神宮 参拝ルートの秘密
古くからの崇敬者が最後に「笑殿社」(わらいどのしゃ)を訪ねるのには、理由があります。
実は笑殿社の名前は、お祓いや清めを司る「祓戸社」(はらえどしゃ)からきたものです。
ただ、この手のお社は、本殿を参拝する前に立ち寄るのが一般的です。
ところが、出雲大神宮ではこれが逆になっています。
つまり、出雲大神宮では、境内をめぐるうちに徐々に心身が清められてゆき、最後にここで「締めの浄化」を行うわけです。
実際、出雲大神宮は「定評のある厄除け神社」にみられる特徴に重なり、「強力な浄化のパワースポット」という側面があります。
- 清らかな霊水が湧く
- 厄災の象徴「ヤマタノオロチ」を退治した素戔嗚尊を「上社」に祭る
- etc…
神社本庁に属さぬこの穴場の神社は、著名な風水師らも絶賛する「隠れパワースポット」だけに、訪ねてみて損はありません。
出雲大神宮 基本情報
主祭神 | ご利益 |
|
|
基本情報
- 住所:京都府亀岡市千歳町千歳出雲
- 電話:0771(24)7799
- 参拝時間:境内自由
出雲大神宮 駐車場&アクセス
出雲大神宮には無料の駐車場があります。
複数箇所に分散しており、収容台数も80台とゆとりがあります。
電車での行き方
- JR嵯峨野線「亀岡」駅から「亀岡市ふるさとバス」で約15分、「出雲神社前」下車
車での行き方
- 京都縦貫道「千代川IC」下車、約10分
MAP
出雲大神宮 周辺おすすめランチ
神社のすぐそばに「出雲庵」というお蕎麦屋さんがありますが、車で参拝される方は少し足を延ばし、「DAIKOKU BURGER」でのランチをおすすめします。
イチオシは「ダイコクバーガー」。
バーベキューソースをのせたジューシーなパテ、チェダーチーズ、ピクルス、トマト、レタスを米粉で作ったハンズで挟んでいます。
値段は850円。
また、黒毛和牛と3種の部位を練り込んだビーフ100%の「Wチーズバーガー」は「関西No,1決定戦!京都バーガーグランプリ」で3年連続グランプリを受賞していて、おすすめです。
基本情報
- 住所:京都府亀岡市北古世町1丁目12-2
- 電話:0771(22)9408
- 営業時間:AM11:00~8:00PM
MAP
出雲大神宮 まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、京都の穴場パワースポット「出雲大神宮」についてご紹介しました。
パワスポ編集局ではほかにも、出雲大神宮をはじめとする「京都の穴場パワースポットまとめ」や「京都最強パワースポット7選」などの記事も掲載しています。
興味のある方はぜひ読んでみてください。
今回のまとめは以下の通りです。
- 出雲大神宮は紀元前からのパワースポット
- パワースポット好きなら御影山の磐座群もおすすめ
- 自然崇拝の形態が残っている
- ご縁を呼び込む力を持つ磐座が鎮座する
- 秘密の参拝順路がある
- 縁結びのご利益が評判で、独特の願掛けがある
- 一度も枯れたことのない霊水が湧き出ている
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
内容を充実させてまいりますので、今後ともご愛読の程、よろしくお願いいたします。