交野天神社(かたのてんじんじゃ、大阪府枚方市)は、大阪府下の神社の中でも、とりわけミステリアスなパワースポットです。
ここは、歴代天皇の中で最も謎に包まれた「継体天皇」(けいたいてんのう)が即位した伝承地として知られます。
実際、交野天神社の境内には「楠葉宮跡」(くずはのみやあと)があります。
また、「古代の天体観測所」があったという説もあり、陰陽道(おんみょうどう)などとの関連性も指摘されています。
今回は、神秘に満ちた交野天神社について、アクセスや駐車場の情報を含めて紹介します。
Contents
交野天神社 継体天皇に縁 歴史マニア注目
交野天神社は、地域にこよなく愛される神社で、休日になると、最寄りの商店街が出店を出す「朝カフェ」が開かれます。
自然林に差す木漏れ日には人を遠い昔へ誘う風情があるとして、1989年、「大阪みどりの百選」にも選ばれました。
また、継体天皇の謎に迫る歴史マニアが熱い視線を注ぐ神社でもあり、遠方からの参拝者も目立ちます。
そしてもうひとつ、交野天神社には「隠れパワースポット」としての側面があります。
後段で少し触れていますが、「交野天神社で不思議な体験をした」という人も珍しくありません。
交野天神社は、そんなに規模の大きな神社ではありませんが、穴場のパワースポットとして、スピリチュアルな方の参拝が多いのも特徴です。
駐車場について
専用駐車場については、駐車スペースが10台にも満たないほどの規模です(下段にアクセスマップ有)。
ただ、お祭りや地域の行事などと重ならない限り、比較的ゆとりがあります。
また、交野天神社の最寄り駅となる京阪「樟葉駅」(くずはえき)からバスでアクセス可能ですが、本数が少ないのがネックといえます。
そのためタクシーを使ったり、歩いて行く人も多いようです。
交野天神社 基本情報
交野天神社の基本情報は以下の通りです。
御祭神 | ご利益 |
光仁天皇(こうにんてんのう) 天兒屋根命(あめのこやねのみこと) 菅原道眞(すがわらのみちざね) | 学業成就 心願成就 |
- 正式名称:交野天神社=かたのあまつかみのやしろ
- 住所:大阪府枚方市楠葉丘2-19-1
- 電話:072(857)7332
- 駐車場:無料
交野天神社 交通アクセス
交野天神社への具体的なアクセスの手段は以下の通りです。
【電車での行き方】
- 京阪電鉄樟葉駅下車、徒歩約20分
<駅からバスを利用する場合>
⇒樟葉駅発「くずは丘コミュニティバス」終点、「市民の森」バス停下車、徒歩5分
【車での行き方】
- 名神高速道路大山崎JCT下車、約15分
※以下専用駐車場までのアクセスマップです
※以下、徒歩での行き方です。
交野天神社 見どころパワースポット
交野天神社はこじんまりした神社です。
高台には継体天皇が即位したとされる場所に「貴船神社」があり、往時天体観測所だったと目されるところでもあります。
ここでは、交野天神社のポイントを紹介します。
末社 貴船神社 (樟葉宮跡)
いにしえの時代より、氏神としてこの地に祭られる末社「貴船神社」(きふねじんじゃ)。
ここが、継体天皇が即位したと伝わる「楠葉宮跡」(くずはのみやあと)にほかなりません。
高台にある点でも、古くからの聖域と目されます。
お社は、うっそうと茂る原生林の森の中にあって、あかりをともしたように不思議な朱の輝きを放っています。
本殿から貴船神社に続く参道も「緑のトンネル」になっていて、森林浴をするのにも、とても気持ちのいいところです。
貴船神社の御祭神は、高龗神(たかおかみのかみ)という水をつかさどる神です。
いわゆる龍神様で、旱天の時に雨乞いの祈りをすると、慈雨を降らせてくれるとされます。
また、継体天皇もお祭りされています。
川のそばでもないのに、なぜ龍神様が祭られているのか――。
神社に詳しい人であれば、そうした疑問が湧くかもしれません。
実は交野天神社のちょうど真南には、鏡伝池(きょうでんいけ、現市民の森)という大きな池があります。
古代から神霊の依り代(よりしろ)になると信じられた鏡は、姿を映す「水」と深くかかわりがあると捉えられてきました。
この鏡伝池で、鏡を用いた「水神祭祀(さいし)」が行われていたと伝わります。
また貴船神社は、鏡伝池に反射する星の光を観測することで、星座の位置を正確に割り出す「天文台」だったとの説もあります。
実際、隣の市を含めた地域一帯の神社を線で結ぶと、地上に「巨大な星座」が出現します。
もしこの説が正しいならば、はるか昔のご先祖さま(秦氏)は、驚くほど高度な測量技術を持っていたことになります。
また、地上に描かれた星座のなかでも、「北極星」に位置する交野天神社は極めて特殊な場所だったといえます。
というのも、陰陽道(おんみょうどう)の源流にある「北辰信仰」では、北極星こそ最も尊い存在として崇められているからです。
そして、この地域に描かれた「地上の星座」と「北辰信仰」との間には、深いかかわりがあるものとみられています。
何より交野天神社は、風水に明るく、呪術的儀式にも精通していた桓武天皇による創建です。
この点からも、天文台説を単なる暴論と断じることはできません。
交野天神社 本殿
本殿は光仁天皇とともに、天兒屋根命(あめのこやねのみこと)、菅原道眞(すがわらのみちざね)公の2柱が合祀されています。
本殿の隣には、誉田和気命(ほむたわけのみこと)をお祭りする八幡神社が鎮座。
いずれも国の重要文化財であり、また、強力なパワースポットです。
- 本殿に手を合わせた瞬間に、全身に電流が走った!
- おはらいの最中に、晴れた空から突然雨が降ってきた!
そんな神秘体験の報告も後を絶ちません。
あまり期待をし過ぎずに、お参りするのをおすすめします。
交野天神社 御朱印
交野天神社の御朱印は、あらかじめ用意された御朱印を紙で頂くケースもありますが、今回は宮司さんに直接筆をとって頂きました。
初穂料は300円。
授与所で頂けます。
交野天神社 御由緒
神社の御由緒によると、交野天神社の創建は1200年以上も昔、平安京ができる以前となります。
原文のまま紹介します。
当神社は人皇第五十代桓武天皇が延暦六年十一月五日(七八七年)神社を建立御父君光仁天皇をお祀りされたところである。
桓武天皇洪業を御継承になり、都を平安(京都)に定め給ひ、先帝を尊崇し給ふこと殊に厚く、大納言藤原朝臣継縄卿をして天神を祀らししめ給ひし時、先帝(第四十九代光仁天皇)の御神霊を配享し、交野天津神と称へられ爾後楠葉の氏神として仰ぎ奉る
※写真は鏡伝池です。
また、楠葉宮跡と貴船神社については、以下の通りです。
その宮趾を永遠に記録せんが為に元の氏神(交野天神社創始以前から氏神)貴船神社御祭神高龗神を此の地に移し継体天皇を合わせ祀り奉る。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今後も内容を充実させてまいりますので、よろしくお願いいたします。