宇治上神社(京都府宇治市)は、世界最古の神社建築物の本殿を持つ隠れパワースポットです。
平等院のすぐそばにあり、「世界一狭い世界遺産」とも呼ばれます。
幻の湧水「桐原水」(きりはらみず)や愛くるしい「うさぎみくじ」、「岩神さん」、「清め砂」など、宇治上神社は見どころたくさん。
きらびやかな平等院とは風情が異なり、宇治上神社は厳粛で重厚な存在感を放っています。
拝観料が無料なのもうれしい点です。
今回は、見落としがちなパワースポット、宇治上神社を訪ねましたので、見どころや御朱印、アクセスなどを含めて紹介します。
Contents
宇治上神社 ご利益&基本情報
主祭神 | ご利益 |
菟道稚郎子命 応神天皇 | ・学業成就 ・厄除開運 ・受験合格 ・心願成就 (商売繁盛) |
■住所:京都府宇治市宇治山田59
■電話:0774(21)4634
■駐車場:宇治神社駐車場へ(1日700円、35台)
■拝観時間:AM9:00~PM4:30( 季節により変更有)
宇治上神社 アクセス&駐車場
宇治上神社のほど近く、「宇治神社」に専用の駐車場があります。
宇治上神社と宇治神社はもともと一つの神社で兄弟のような関係にあります。
そのため、駐車もOKです。
収容スペースは35台。
駐車料金は1回700円となります。
電車での行き方
■JR奈良線「宇治駅」下車、徒歩約15分
■京阪宇治線「宇治駅」下車、徒歩約10分
車での行き方
■大阪・名古屋方面~
⇒京滋バイパス「宇治東IC」下車、約10分
■奈良方面~
⇒京奈和自動車道「城陽IC」下車、約30分
MAP
宇治上神社 みどころパワースポット
宇治上神社は、ユネスコの世界遺産に「古都京都の文化財」の構成資産の一つとして登録されている神社です。
創建年代などの起源ははっきりしていません。
とくに本殿は、平安時代後期に建立されたと見られ、現存する神社建築としては日本最古といわれる国宝です。
ここでは、そんな本殿はもちろん、京都七名水の一つ「桐原水」、願かけのパワースポット「岩神さん」などについてまとめました。
本殿は神社建築で世界最古
平等院の喧騒とは裏腹に、静ひつな空気が漂う宇治上神社の本殿。
造営は1000年近く前、平安時代にさかのぼります。
宇治上神社の本殿は、三棟の内殿を一列に並べ、共通の屋根で覆ったとても珍しい形をしています。
そこに「菟道稚郎子命」(うじのわきいらつこのみこと)、「応神天皇」、「仁徳天皇」の3柱が祭られています。
菟道稚郎子命は、応神天皇の皇子(息子)で、仁徳天皇の弟に当たる神様。
生前は、学問・儒教を極めた頭脳明晰な方だったそうです。
宇治上神社の背後に控える仏徳山(大吉山)の緑もまぶしく、神前は厳かで透き通った空気が流れています。
幻の名水 桐原水(きりはらみず)
宇治上神社に、一般的な形の手水舎(てみずや)はありません。
これに代わって、現存する唯一の宇治七名水「桐原水」(きりはらみず)で身を清めます。
天然の湧水をそのまま禊(みそぎ)に使う、いまでは珍しい古式ゆかしいスタイルです。
桐原水は、かつて「宇治七名水」の一つとして数えられた湧水で、浄化の力が宿るとされます。
ただ、残念ながら飲めません。
清めの際も口に含まず、柄杓で水をすくって手だけで行ってください。
天降石 岩神さん
本殿東側には、注連縄(しめなわ)を張った巨石があります。
宇治上神社の宮司さんの話によると、かつて本殿があった場所を示す岩だそう。
ただこの岩、崇敬者の間では「天降石」、「岩神さん」の愛称で親しまれていて、願かけのスポットになっています。
たくさんの小石が積まれていますが、これはすべて参拝者が積んだ積み石で、「落とさずに積むと願いが叶う」との噂が口コミで広がった結果です。
この岩、いにしえの時代に「神様が降臨する磐座(いわくら)」として信仰を集めた説もあり、「根拠のないジンクス」でもなさそうです。
ご神木のけやき
桐原水が湧き出る手水舎のすぐそばに、そびえるケヤキの木。
樹齢300年を数えるこの巨木こそ、宇治名木100選に選ばれるご神木です。
ご神木には、触れていいものと、そうでないものがあります。
いずれにしても、みだりに触れないのが基本です。
宇治上神社 うさぎみくじ
愛くるしいと評判のうさぎみくじ。
底におみくじが付いていて、お値段は300円。
この可愛いおみくじ欲しさに宇治上神社を訪ねる人も少なくないとか。
宇治上神社 御朱印の値段は
宇治上神社の御朱印です。
スタンダードなタイプに加え、季節ごとの限定バージョンもあります。
左側の緑の御朱印は「春バージョン」。
初穂料(値段)は300円。
宇治上神社 清めの砂
境内に入り、最初に視界に入るのが、本殿と同じく国宝の拝殿。
その両サイドを陣取る目に入る円錐形の山が「清め砂」です。
上賀茂神社発祥の習わしです。
ただ、宇治上神社の清め砂は境内のお清めに特化しており、「神の依代」としての意味合いはないそうです。
また宇治上神社の清めの砂は、1年間盛られた後、正月やお祭りのときに境内にまかれます。
清め砂は授与所で購入できます。
お値段は500円。
土地の神様を鎮める効果があるともいわれます。
宇治上神社 ご利益の効果アップは?
宇治上神社は、世界最古の神社建築物となる「本殿」や可愛いうさぎのおみくじなどが魅力のパワースポットです。
学業成就のご利益に注目が集まる神社ですが、厄除開運のパワースポットとしての色が強い神社でもあります。
お祭りしている神様と霊水の関係からみて、まず間違いありません。
実際、地元では厄除け神社としての認識が強いようです。
また、宇治上神社では、学業向上・受験合格、厄除開運などのご利益が授かれますが、実はもう一つ重要なポイントがあります。
「金運アップ」です。
宇治上神社のすべての末社には、実は「水」と「商売繁盛」にまつわる神様がお祭りされています。
■春日社(摂社)
・武甕槌命(たけみかづちのみこと):海上交通の神
・天児屋根命(あめのこやねのみこと):藤原一族の守護神
■住吉社
・住吉大神(すみよしのおおかみ):航海安全・浄化の神
■香椎社
・武内宿禰(たけしうちのすくね):金運・財運の神
・神功皇后(じんぐうこうごう)
■武本稲荷社
・倉稲魂命(うかのみたまのみこと):稲荷神社の神(商売繁盛)
■厳島社
・市杵島姫命(いちきしまひめのみこと):水の神
京都の発展を支えた「宇治川の存在」や「神功皇后の伝説」などがその背景にありますが、宇治上神社で「金運アップ」のご利益を高めるのは、末社もくまなく巡拝することです。
また市杵島姫命は「弁財天」と同一視される神様で、一般的には芸能・財運のご利益で知られて
います。
宇治上神社は平等院を守護する「鎮守社」としての役割を持つ場所でもあり、平等院もあわせて参拝するのが「吉」です。
立地もパワースポットの条件に合致
優れたパワースポット(神社)には共通点があり、宇治上神社も以下の条件に当てはまります。
- エネルギーの宝庫「山」が背後に控える
- 邪気の浄化を促す「川」がそばにある
- 俗世と神域を分かつ「橋」がかけられている
ポイントは、それぞれがきちんと機能している点です。
パワースポットめぐりがお好きな方は、パワースポットの共通点を少し気にかけてみると面白いと思います。
近隣の宇治神社は「兄弟分」
宇治上神社の近くには、兄弟分となる「宇治神社」があります。
もともとは2社つで一つの存在でしたが、明治時代に分離された歴史を持ちます。
その違いは、「歴史的な側面」と「遊び心の大きさ」にあります。
そのあたりも詳しく記事にしていますので、ご興味のある方はぜひ参考にしてください。
また、宇治川を挟んだ対岸には平等院があり、あわせて参拝するのがおすすめす。
宇治上神社ルポ まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、世界遺産ながらも穴場となっているパワースポット、宇治上神社を紹介しました。
まとめとしては、以下の通りです。
- 宇治上神社は知る人ぞ知る隠れパワースポット
- 宇治上神社は世界遺産で、本殿は日本最古の神社建築物
- 末社をめぐると金運アップのご利益が期待できる
- 宇治宇治神社は平等院の鎮守社、両方合わせていくのが吉
- 宇治上神社は幻の名水で禊(みそぎ)を行う
- うさぎみくじが愛くるしい
- 近隣にある兄弟分の神社「宇治神社」の駐車場が使える
- 岩神さんという願かけのポイントがある
- 御朱印には季節限定バージョンが存在する
内容を一段と充実させてまいりますので、どうか引き続きご愛読ください。