住吉大社(大阪市)は、大阪を代表するパワースポットで、住吉大神(すみよしのおおかみ)という神様をお祭りする神社です。
財力や知力などの「五大力」(ごだいりき)を高め、願いごとを叶える五大力石探しなどが楽しめます。
また住吉大社には、末社をめぐる初辰まいり(はったつまいり)という願かけがあり、パワースポットとして見どころ満載です。
今回は、本殿での参拝の効果を高めるための正しい順番やご利益にまつわる驚愕のエピソード、アクセス・駐車場情報などについて詳しく紹介します。
※五大力守りの石探しやおもかる石などは中止されています。(2020年12月現在)
Contents
住吉大社の魅力 五大力,おもかる石,初辰まいり
住吉大社は、大阪という底抜けに明るい土地に鎮座するためか、その楽しさたるや、まるで「パワースポットのテーマパーク」です。
「五大力石探し」や、願望成就までの道のりを占う「おもかる石」などがあり、参拝者の心をつかんで離しません。
また毎月初めの辰の日に、4つの末社にお参りする「初辰まいり」という信仰も、とてもユニークです。
少し罰当たりな言い回しかもしれませんが、「ご利益のあるウォークラリー」のようで、家族やカップルでも楽しめます。
そして、写真映えするスポットにも事欠きません。
たとえば以下のようなポイントがその一例です。
- 全国的にも珍しい四角柱の鳥居「角鳥居」(かくとりい)
- 朱がまぶしい住吉大社のシンボル「太鼓橋」(たいこばし)
- 樹齢1000年を超えるご神木
- 国宝「住吉造」(すみよしづくり)の本殿
撮影ポイントは、紹介し出すとそれこそ切りがありません。
住吉大社は、路面電車の駅「住吉鳥居前駅」のすぐそばにあるなど、便利なロケーションです。
そんなアクセスの良さも、住吉大社をおすすめするポイントです。
住吉大社は「住吉神社」の総本社
住吉大社は、全国に約2300社ある住吉神社の総本社でもあり、とても格式の高い神社と言えます。
下関の住吉神社、博多の住吉神社とともに「日本三大住吉」の一社に数えられます。
西向きに建てられた4つの本殿はすべて国宝で、観光地としても根強い人気を誇ります。
ちなみに住吉大神への信仰は、伝説の女傑「神功皇后」の伝承とともに広まったとされます。
住吉大社では、住吉大神とともに神功皇后も神様としてお祭りしています。
ご利益実話 参拝翌日にプロデビュー
住吉神社がいかに霊験あらたかなパワースポットであるか――。
それをお伝えするために、管理人の親戚で漫画家の道を歩む女性のエピソードをひとつご紹介します。
この女性、趣味の漫画を本職にする決意を固め、2016年に脱サラしました。
素人の世界(コミケ)ではそこそこ有名人だったようですが、いきなり出版社から仕事が舞い込んでくるはずもありません。
最初は貯金を少しずつ削りながら、イラストを描いて生活費の足しにしていました。
そんなおり、ふと住吉大社へのお参りを思い付き、足を運んでみたところ、翌日、雑誌での連載がいきなり2本も決まったそうです。
現在は、サラリーマン時代の3倍以上稼ぐ身分に。
マイナー誌からの出発ではありますが、他の神社でも不思議な体験をしたそうで、いまではすっかり信心深くなりました。
令和2年の時点で、サイン会を開く御身分になっています。
住吉大社 基本情報
住吉大社の基本情報は以下の通りです。
本殿 | 御祭神 | 別称 | ご利益 |
第一本宮 | 底筒男命 | 住吉大神 | 禊 |
第二本宮 | 中筒男命 | ||
第三本宮 | 表筒男命 | ||
第四本宮 | 息長足姫命 | 神功皇后 |
- 電話:06(6672)0753
- 住所:大阪府大阪市住吉区住吉2-9-89
- 参拝時間:AM6:00 ~PM5:00(10月~3月はAM6:30~PM5:00)
- 駐車場:普通車1時間200円(約200台、以後30分毎100円)
住吉大社 アクセス&駐車場
住吉大社には、専用の駐車場があります。
普通車1時間200円、以後30分毎100円となります。
収容台数は約200台。
【電車でのアクセス】
- 南海本線「住吉大社駅」下車、徒歩3分
- 南海高野線「住吉東駅」下車、徒歩5分
- 阪堺線(路面電車)「住吉鳥居前駅」下車すぐ
【車でのアクセス】
■北方面から
⇒阪神高速15号堺線「玉出」出口下車、
新回生橋交差点左折、塚西交差点を右折し、路面電車沿いを約3分。
■南方面から
⇒阪神高速道路4号湾岸線「大浜」出口下車、
26号線を北上し、浜口交差点で右折、長居公園通を東に直進、
安立1交差点を左折し直進後、路面電車沿いに合流後すぐ。
【市営バスでのアクセス】
- 「住吉公園停留所」下車、徒歩5分
MAP
住吉大社 見どころパワースポット
大社を名乗るだけあって、とにかく大きな神社で、見どころたくさんの住吉大社。
ここでは、住吉大社の正しい参拝の順序や外せないポイントなどをまとめました。
第一本宮,第二本宮,第三本宮,第四本宮【参拝に順序有】
住吉大社の境内には、古式ゆかしい「住吉造」の本殿が4つあり、壮観です。
この地はもともと海に近く、地元の神様を祭る「大海神社」(だいかいじんじゃ)が鎮座していた場所。
そんな歴史から、本殿は大阪湾の方角に向くよう、すべて西向きに建てられています。
4つの本殿には、以下の神様がそれぞれお祭りされています。
- 第一本宮 底筒男命(そこつつのおのみこと)
- 第二本宮 中筒男命(なかつつのおのみこと)
- 第三本宮 表筒男命(うわつつのおのみこと)
- 第四本宮 息長足姫命(おきながたらしひめのみこと=神功皇后)
本殿の参拝には、正式な順序、正しいまわり方があります。
第一本宮、第二本宮、第三本宮、第四本宮の順です。
太鼓橋を渡った先にある鳥居をくぐると、すぐに第三本宮、第四本宮がありますが、必ずそのまま一番奥まで進んでください。
一番奥に、第一本宮があります。
ちなみに、底筒男命、中筒男命、表筒男命の3柱を合わせて「住吉大神」と呼ばれています。
五所御前「五大力石」探し お守りとして持ち帰りOK
住吉大社公認のパワースポットといえるのが、第一本宮近く、鳥居をくぐったところにある「五所御前」です。
住吉大神が1800年前に一番最初に降臨したとされる、神聖な場所です。
その一角に、玉砂利が敷きつめられた格子状の石垣(瑞垣)があります。
このスペースこそが、住吉大社名物「五大力」石探しのポイントです。
石垣の間から手を入れて、「五」、「大」、「力」と書かれた3つの小石をぜひ探してみてください。
本殿授与所で専用の「お守り袋」が購入でき、持ち帰れます。
下の写真をご覧頂けばわかりますが、石垣に吊るされているのがお守り袋の現物です。
色はピンクとブルーがあり、値段は300円。
ちなみにこの五大力は、以下の要素をあらわします。
- 体力
- 財力
- 福力
- 智力
- 寿力
五・大・力の3文字がそろった石をお守り袋に入れておくと、「5つの力」が授けられ、願いごとが叶うとされます。
見つけるのは難しそうで、意外に簡単です。
ちなみに仏教で五大力とは「五大力菩薩」の略で、「5尊の菩薩」を意味します。
江戸時代には、手紙を無事に届けるためのおまじないとして、封じ目に「五大力」と書く風習もありました。
願いがかなった後は…
願いが叶ったならば、そのご恩をお返しするのが習わしです。
まず、自分がお守りにしていた3つの小石を石垣の中に戻します。
そして、次に幸せになる人のために、無地の小石を拾って「五」、「大」、「力」と書き込み、収めてください。
倍返しが「吉」です。
大歳社 おもかる石で願望成就の見極めを
幸福や家内安全の神様「大歳神」 (おおとしのかみ)をお祭りする「大歳社」(おおとししゃ)。
ここには「おもかる石」と呼ばれる3つの霊石があり、持ち上げた感覚で願いが叶うかどうかを見極めることができます。
やり方は案内板に書かれていますが、予習用にまとめると…。
- 必ず2拝2拍子1拝
- 次に霊石を持ち上げてその重さを覚える
- 霊石に手を当て祈る
- 再び持ち上げる
- 最後に2拝2拍子1拝して、次に並ぶ人と交代する
2度目に石を持ち上げたとき、軽く感じれば願いが叶い、重く感じれば好転するまで努力が必要になります。
霊石で指をつめないように注意しながら、挑戦してみてください。
ちなみに大歳社は、住吉大社の境内の外にあります。
五所御前から抜けられます。
案内板がありますので、迷うこともありません。
神の使い?幸せを呼ぶ「縁起のいい」生き物
現地で、地元の方からお聞きした話題をひとつ。
おもかる石のほかに、住吉大社にみられる「幸運のサイン」についてです。
住吉大社最大のパワースポット「五所御前」のすぐそばに、亀やカモのかわいい姿が楽しめる池があります。
ここで「ヘビ」をみつけると、とても縁起がいいそうです。
春先(取材当時)はあまり見かけないとのことでしたが、いました。
日前宮での白鷺(しらさぎ)に続き、今度は蛇があらわれました。
なお、この項目はヘビが苦手な方は読み飛ばしてください。
(※下段に写真を掲載しています)
写真に収めましたので、皆さまに縁起をおすそ分けさせて頂きます。
見たくない方はどうか「シュッ!」と先にお進みください。
ちなみに、境内にある末社、楠珺社(なんくんしゃ)には樹齢1000年を超えるのご神木があります。
このご神木には、神様のお使いとして「白蛇」がすんでいるとされます。
また、楠珺社の神様には「猫」も眷属として仕えているそうです。
なかなか縁起が良い感じです。
写真をご覧になられた皆さんも、ご利益の効果が倍増するかもしれません。
いずれにしてもパワースポットでの動物探しは、こじつけ感を差っ引いても、楽しみの幅が広がるためおすすめです。
住吉大社の初辰まいり 末社巡りで「始終発達」へ
毎月初めの辰の日に4つの末社にお参りすると、願いが叶うとされる「初辰まいり」。
この願かけにも、正しいまわり方があります。
まず境内向かって左奥にある「種貸社」(たねかししゃ)から順に、「楠捃社」(なんくんしゃ)、「浅澤社」(あさざわしゃ)、「大歳社」(おおとししゃ)を巡拝していくのが正解です。
最初にお参りするのが、こちらの種貸社。
倉稲魂命(うかのみたまのみこと)という穀物の女神がお祭りされています。
種をつかさどる末社で、資金調達、子宝などのご利益がいただけます。
次に向かうのが、本殿の後ろ側にある「楠捃社」。
お祭りされている神様は宇迦魂命(うがのみたまのみこと)で、「商売発達・家内安全」を祈願します。
こちらで招福猫を授かって、48体集めると、ワンサイズ大きな招福猫と交換してもらえるシステムになっています。
奇数月は左手、偶数月は右手を挙げた猫が頂けます。
初穂料は500円。
続いて、住吉大社境内の外にある「浅澤社」へ。
こちらは市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)という水をつかさどる神様が祭られていて、「芸事」「美容」「財運」に福を授かります。
市杵島姫命は「弁財天」と同じ存在と考えられています。
七福神のなかで唯一の女神、琵琶を持ったあの神様です。
「住吉さんの弁天さん」として親しまれています。
最後におもかる石のある「大歳社」へ。
集金満足・心願成就のご利益などが授かれます。
遠方からの参拝者の方には難しいかもしれませんが、4年を一区切りとして、48回参拝すれば、満願成就となります。
これは、四十八辰(しじゅうはったつ)、つまり始終発達するという「ごろあわせ」からきたものです。
招福猫48体を集める風習も、ここからきています。
それぞれの末社で祈祷して頂くのが正式なやり方ですが、結構な出費になります。
以下参考までに。
【ご祈祷料】
楠珺社:1500円(招福猫は別途500円必要。また初回のみ3000円)
浅沢社:ご祈祷はしていません。
大歳社:1000円
住吉大社のシンボル 太鼓橋
住吉大社の象徴として有名なのが「太鼓橋」。
反橋(そりばし)とも呼ばれています。
川に橋を架け、神域と俗界とを分け隔てた神社は「強力なパワースポット」との指摘もあります。
渡るだけでお祓いになるとの信仰もあるようです。
朱が映えるとても美しい橋で、夜は21時までライトアップされ「関西夜景100選」にも選ばれています。
住吉大社 御朱印
住吉大社の御朱印です。
角がなくシンプルで可愛い印象です。
住吉大社では摂社を含めて10種類近い御朱印があります。
住吉大社 御由緒
住吉大社に祭られる四柱のうち、神功皇后を除く三柱は「住吉大神」と呼ばれる「海の神様」です。
御由緒によると、はるか神話の時代、伊邪那岐命(いざなぎのみこと)という神様が、妻を取り戻そうと黄泉の国に乗り込みますが、奪還に失敗します。
失意を胸に、みそぎのために海に入ると、「住吉大神」が生まれてきたと伝わります。
一方の神功皇后は、住吉大神を厚く信仰しており、そのご加護を得て、高句麗、百済、新羅を戦わずして降参させたという伝説があります。
神功皇后の九州遠征路にそって住吉神社が分布しているとの説もあるそうです。
住吉大社ルポ まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、大阪パワースポットの超定番、住吉大社をご紹介しました。
パワスポ編集局ではほかにも、定番から穴場まで、大阪のパワースポットをまとめた記事を掲載しています。
最後に本記事のまとめです。
- 住吉大社はパワースポットのテーマパークさながら
- 写真映えするスポットが盛沢山。
- 本殿や末社をめぐるにも正しい順序がある
- 参拝翌日に連載が2本も決まり、デビューを決めた漫画家がいる
- 五大力石探しで願かけを。お守り袋を買えば石も持ち帰られる
- おもかる石で心願成就の可能性が占える
- ゆかりの動物をみるととても縁起がいい。
- 初辰まいりに正式に取り組むには資金と覚悟が必要
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
内容を充実させてまいりますので、ご愛読の程、よろしくお願いいたします。