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京都縁切り神社【安井金比羅宮/最新ルポ】絵馬怖くも凄いご利益!参拝方法,形代の書き方,御朱印も

安井金比羅宮(やすいこんぴらぐう)は、「縁切り」のご利益で知られる全国屈指のパワースポットです。

とくに、「縁切り・縁結び碑(いし)」での願掛けは、平日でも行列ができるほどの人気ぶりで、その効果として「嫌な上司が異動した」「新しい職場で楽しく仕事できるようなった」といった声も寄せられています。

また安井金比羅宮は、縁結びの神様をお祭りする神社でもあり、「結婚して子どもを授かった」「就職が決まった」などの報告が後を絶ちません。

その一方で、安井金比羅宮に奉納された絵馬のなかには、苦しみに身を焦がす人たちがみせる「深い闇」がみられ、ちょっと怖い側面があるのも確かです

その異様な雰囲気から一時、「行ってはいけない神社」という説が流れたほどです。

 

今回は、そんな俗説にめげず、全国屈指の縁切り神社としてその名をとどろかせる安井金比羅宮に行ってきました。

実際の効果や参拝方法、碑での願掛けに必要となる形代(お札)の書き方、御朱印やアクセスなどに加え、「絵馬」にまつわる怖いエピソードや参拝時の注意点などについてもご紹介します。

安井金比羅宮 縁切り・縁結び碑で願掛け

安井金比羅宮の象徴といえば「縁切り・縁結び碑」。

絵馬のような形をしたこの碑は、中央の亀裂を通して神様の力が丸い穴に注がれる構造になっています。

高さは1.5m、幅3m。

表面を覆うおびただしい数のお札は、「形代」(かたしろ)と呼ばれる願い事を書いた紙で、縁切り・縁結びの願掛けを行う上での最大のポイントになります

 

書き方や奉納の仕方などは後段に詳しくまとめていますが、悪霊を封じ込めるがごとく、碑に大量のお札が貼られている光景には、ギョッとさせられるかもしれません。

古来より伝わる呪術然とした、少し異様な光景です。

 

本当のところ、縁切り・縁結びの碑は、いつから金比羅宮にあるのでしょうか。

実はこの碑、まだまだ歴史が浅く、昭和の時代に石刻画家の山田光造氏によって奉納されたものです。

いにしえの時代に見いだされた、神様の宿る「磐座」(いわくら)の類ではありません。

 

とはいえ、悪縁を切り・良縁を結ぶジンクスが話題を呼び、平日でも行列ができるほどの人気を博してるのも事実です

そしてそこには、確かな実績とともに、知っておいて損のない正しい参拝方法も存在します。

 

最初に参拝すべきは本殿

安井金比羅宮で神仏のご利益を授かるには、本殿を最初に参拝するのが吉です

これは、神様と向き合う上での「礼節」ともいえます。

参拝の作法や順路というのは、ローカルルールなどもあって、神社ごとにまちまちですが、安井金比羅宮では「2礼2拍手1礼」が基本です。

 

形代(お札)の正式な書き方

安井金比羅宮のトレードマークともいえる「縁切り・縁結びの碑」を覆っている無数のお札。

実はこれ、形代(かたしろ)という依り代の一種で、いわば「自分の身代わりを作るためのもの」です。

そのため、縁切り・縁結びの願い事とともに、「フルネーム」と「年齢」を書くのが正式な作法です。

そのうえで、反省と願いを込めながら形代で体をなでつけ、最後に息を吹き込みます

現地でも、一部の詳しい方がこれを実践していました。

 

その一方で、安井金比羅宮では、これら一連の作法について「参拝者それぞれの自由」という立場をとっていて、神職の方いわく「特にこだわる必要はない」とのことでした。

つまり、安井金比羅宮のローカルルールでは、名前を書くも書かぬも、息を吹き込むも吹き込まぬも、すべて参拝者の自由というわけです

 

ただし、6月と12月に執り行われる禊(みそぎ)の行事「大祓」に限っては、年齢と名前を書き込む正式な作法をおすすめしているそうです。

安井金比羅宮では通常、「お札タイプの形代」を用意していますが、大祓では「人形(ひとがた)タイプ」が用いられます。

禊と願掛けで形代と人形を使い分けていると考えられます。

 

縁切り・縁結び碑

縁切り・縁結び碑での願掛けについてご説明します。

碑には表と裏があり、表から裏に抜け出るのが「縁切り」、裏から表へのくぐり抜けが「縁結び」となります。

以下に詳しい手順をまとめていますので、是非参考にしてください。

 

  • 100円以上の奉納金を備え付けの箱に奉納する
  • 形代に必要事項を書き、息を吹き込むなどの儀式を済ませる
  • 形代を持って列に並ぶ
  • 順番が回ってきたら、合掌した上で、縁切りにまつわる願い事を念じつつ、表から裏に穴をくぐる。
  • 裏側で再び合掌し、今度は良縁成就にまつわる願い事を祈念しながら表に向かって穴をくぐる。
  • 最後に形代を備え付けの「のり」を使って碑に貼る

 

時間がない場合は省略も可

縁切り縁結び碑を前に、穴の通り抜けを実践したくなるのが人情ですが、省略することも可能です。

神社の公式見解としても、碑をくぐらずに形代を貼るだけでも差し支えはないとのことです。

極端に列が長い場合や急いでいるときなどは、並ばずに、碑に形代を貼ればいいそうです。

つまり、この願掛けでとくに重要なのは「本殿への参拝」と「形代」となります



安井金比羅宮 怖い絵馬と不可解なエピソード

安井金比羅宮に奉納される数々の絵馬。

その一つひとつに参拝者の敬けんな願いが込められていて、苦悩の原因をつくる人との決別、病気との悪縁を絶つ祈りなど、その内容は千差万別です。

ただ、そうした絵馬のなかには、憎悪から絞り出された言葉も目につきます

それは神仏への祈りなどではなく、呪いです。

 

よほど腹に据えかねる仕打ちをされたのでしょう。

この手の絵馬からは、凄まじい憎しみが生んだ念を発しているようで、みる者を圧倒します。

子どもにはみせたくない「人の一面」といえるでしょう。

実際、現物写真をクリアに掲載するかどうか少し迷いましたが、食事中に突然オーブンの天板が滑り落ちてきたり、大きな音を立てて水晶が落ちてきたりと、立て続けに不可解なことが起きたため、やはり見送ることにしました

その因果関係はさておき、興味本位で人の苦悩をのぞき見するのは「ご法度」といえそうですし、お見せしてもあまり良いことはなさそうです

 

絵馬が物語るご利益の大きさ

その一方で、安井金比羅宮には古くから「お礼参りの絵馬」があり、注目すべきはむしろこちらです。

実際、お礼参り用の絵馬のなかには、管理人が見た限り「呪いが成就した」との報告はありませんでした。

  • 病気が治った
  • 良縁に恵まれた
  • お母さんが元気になった

いわずもがな、神社は不浄な呪いをかける場所ではなく、敬けんな祈りを捧げるための神域です

とくに、安井金比羅宮の御祭神の一柱「大物主神」(おおものぬしのかみ)は「けがれを嫌う神様」として知られます。

この神様は、大国主命(おおくにぬしのみこと)など、色んな別名があり、全国の神社にお祭りされていますが、場所によっては参拝前に禊(みそぎ)を行うためのお社が別途用意されているほど、徹底されています。

 

他人から与えられた痛みは本人にしか分かり得ぬところですが、日本には因果応報の理(ことわり)を示す「人を呪わば穴二つ」ということわざもあります。

つまらぬ相手への「腹いせ」や「意趣返し」がまた自分に巡ってくるのであれば、先に待つ「幸運」や「良縁」の成就を祈る方がずっと得策ではないでしょうか。

安井金比羅宮 神様とご利益

紹介が前後しましたが、安井金比羅宮にお祭りされている神様は、崇徳天皇(すとくてんのう)、大物主神、源頼政(みなもとのよりまさ)の3柱です。

このうち崇徳天皇はいまから約900年ほど前、皇位をかけた戦に敗れ、讃岐(香川)に追いやられてしまいます。

そこでは、一切の欲を断ち切って金比羅宮に籠(こも)られました。

この史実から安井金比羅宮は「断ち物の神社」として信仰を集めるようになったとされます。

 

一方、大物主神は、奈良最強のパワースポット「大神神社」(おおみわじんじゃ)の主祭神として有名です。

 

日本三大縁結び「出雲大社」をはじめ、日本全国の神社にさまざまな名前でお祭りされています。

代表的なご利益は、縁結び・病気平癒・航海安全・交通安全となります

 

ちなみに安井金比羅宮では、「夫婦やカップルがお参りすると縁が切れる」という恐ろしいエピソードも漏れ伝わりますが、それはまずなさそう。

また、表面的には悪いことが起きたように見えても、それが後にプラスに転じるご利益があることも追記しておきます



安井金比羅宮 ほかにも見どころが

安井金比羅宮は比較的小さな神社ですが、「縁切り・縁結び碑」のほかにも、みどころがあります。

ここでは、その一端をご紹介します。

 

久志塚(櫛塚)別れを招く力がある!?

髪を艶やかに整え、美しく保つ櫛(くし)。

そんな女性にとっての必須アイテムを供養し、お祭りしているのが安井金比羅宮の久志塚です。

毎年9月の第4月曜日には、秋の花を供え、宮司さんが祝詞を奏上する「櫛まつり」がいまも開かれています。

女人風俗行列が祇園界隈を練り歩く秋の風物詩として知られ、訪れてた観光客の目を楽しませています。

女性の美にご利益があるとされる久志塚ですが、櫛は古くから「別れを招く呪力を持つ」と信じられてきました

そんな櫛を祭る塚が安井金比羅宮にあるのも、きっと偶然ではありません。

 

八大力尊社 基礎固め・スキルアップの神様

安井金比羅宮の正面玄関に当たる一の鳥居からみた一番左奥、久志塚の左手に「八大力尊社」があります。

安井金比羅宮は、もともと仏様を祭る「お寺」でした。

神社とお寺を分離する明治時代の「神仏分離政策」によって引き離されるまでは、真言宗の寺院でした。

そんな時代の名残を残す八大力尊社には、八体の石仏が納められていますが、もとはお堂の柱を支えていた「力石」だったと伝わります。

この歴史にちなんで、八体の尊像は「基礎を固めて困難や逆境に打ち勝つ力」、「社会を生き抜く能力を授けて下さる神様」として信仰を集めるようになりました。

安井金比羅宮 御朱印

安井金比羅宮の御朱印です。

金比羅船があしらわれたシンプルなデザインです。

初穂料は300円。

平日だったためか、待ち時間もなくすぐに書いていただけました。



安井金比羅宮 基本情報

安井金比羅宮にまつわる基本情報は以下の通りです。

  • 住所:京都市東山区松原上ル下弁天町70
  • 電話:075(561)5127
  • 参拝時間:境内自由

安井金比羅宮 駐車場&アクセス

安井金比羅宮には専用の駐車場はありません。

車で向かう場合は、近隣のコインパーキングを利用することになります。

公共交通機関での行き方

JR(京都駅~)

  • 市バス206系統北大路バスターミナル行「東山安井」下車、徒歩1分

 

京阪

  • 「祇園四条駅」下車、徒歩10分

阪急

  • 「河原町駅」下車、徒歩15分

 

車での行き方

  • 名神高速「京都東IC」下車、約20分
  • 名神高速「京都南IC」下車、約30分

 

MAP

安井金比羅宮 まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は、悪縁を切り良縁を結ぶ社「安井金比羅宮」についてご紹介しました。

 

なお、パワスポ編集局では、「京都最強パワースポットまとめ」や「関西金運アップの神社&アイテム」などの記事も掲載しています。

興味のある方はぜひ読んでみてください。

関西金運アップの神社&アイテムの記事はこちら

京都最強パワースポットまとめはこちら

京都の縁結びパワースポットはこちら

 

安井金比羅宮のまとめは以下の通りです。

  • 安井金比羅宮は全国屈指の縁切り神社として知られる
  • 縁切り・縁結びの碑での願掛けは歴史が浅いがご利益に定評がある
  • 願掛けには正しい手順と作法がある
  • 参拝する際にはまず本殿にお参りするのが習わし
  • 怖い内容の絵馬は見ないのがおすすめ
  • 腹いせは自分のためにならない
  • 久志塚や八大力尊社というパワースポットもある

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

内容を充実させてまいりますので、引き続きご愛読いただきますよう、よろしくお願いいたします。

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